COLUMNコラム

【学齢期の子どもの心理】自分の気持ちを数で表してみる

所属カウンセラーのY.Yです(実名非公開)。
第4回は『自分の気持ちを数で表してみる』です。

第1回から第3回までは「心のストレス」について、「三角形」や「パターン化」、「たまご」という、目で見える形での説明を行ってきました。
私は、これらの捉え方を通じて、出会った方々と「今どんな感じだろうね~」と共有しています。
今回取り上げる内容についても、これまでと同じように、心の状態を理解する簡単な方法です。

第1回タイトル:「子どもの心を三角形で考えてみる」はこちらから
第2回タイトル:「子どものストレスのあらわれ方」はこちらから
第3回タイトル:「子どもの心のストレスをたまごで例えてみる」はこちらから

ご覧いただけます。

みなさん、自分の気持ちをわかりやすくする時、どのような方法を使いますか???

私たちは、様々な場面で多様な感情を抱きます。

例えば、明日から旅行に行くので楽しみになったり、誰かから褒められて嬉しくなったりするなど、テンションが上がり、良い気持ちになる時があります。
一方、良くない気持ちとして、相手と言い合いになって怒ったり、誰かに悪口を言われているのではないかと不安になったりすることもあります。
また、日曜日の夜に「明日、仕事や学校に行くことがストレスだなあ」と感じることもあるでしょう。

私たちは、一般的には、良い気持ちの時に困ったり悩んだりすることはないと思いますが、良くない気持ちの時には、精神的な余裕はなく、やれることも限られており、難しいことは出来ません。
とりわけ子どもは多感です。そして、複雑でもやもやした気持ちを上手く言葉に表すのが難しいことは、以前のコラムでもお伝えした通りです。

そういった時に、自分の気持ちを表しやすい、理解しやすい方法は………

「数にすること(数値化)」です。

「感情を数字で表してみること」については、下山,ポール・スタラード(2006)の認知行動療法ワークブックなど、子どもに関連する心理学の書籍などでも「気持ちの温度計」といった方法などで紹介されているのを見かけます。

私もこれまで様々な場面で、この「数にすること」を試みています。
例えば………

〇教室に入ることの不安や友達へのイライラがどれくらいか知りたい時
〇どの程度までストレスを我慢出来るか確認する時
〇家にいたくない気持ちを把握したい時
〇子どもの気持ちを保護者や支援者に気づいてもらう時
〇その人個人の1週間や1日の終わりの気分を定期的に比べてみる時
〇通勤・通学ラッシュ時の電車内にいる気分と対処してからの気分について比較する時
〇保護者の抑うつ感の程度をチェックする時

などなど………。
どの状況においても、自分の気持ちについて、自分自身や周囲が理解するために、数という基準は、とても役に立っています。

気持ちを数字にすること

それでは、実際に取り組んでみましょう!!

① 気持ちについて基準を作る

〇〇な気持ちについて、最大値を「10」、最小値を「0」として、「10段階」で表します。その時に、自分にとっていつもの状態となる「ふつう」や「ほどよい」気持ちがいくつかになるか決めましょう。
例:「1~2」や「3~4」とかで構いません。「0」はなかなか無いと思います。

② 今の気持ちについて数に表す

〇〇な気持ちについて、いつもの状態と比べて、「今いくつかなあ」と自分自身に問い掛け、0~10の間で位置付けます。

③ 基準の気持ちと今の気持ちの違いについて気づく

〇〇な気持ちがいつも(基準値)よりも上がっているか下がっているかを確認する。

↓↓↓↓↓ ①~③を行った後、以下のことを続けてください ↓↓↓↓↓

④ 0~10の段階に応じて、少しでも〇〇な気持ちが安定するような方法や一時的に下げる方法を決めておく

「ふつう」、「ほどよい」気持ちに戻すための方法を作っておきます。
例えば、「イライラ」な気持ちが「8~10」になってからでは遅いので、「6~7」辺りで気づけたのであれば、「音楽を聴く」、「ゲームをする」などを行い、「イライラ」を下げてみます。
既に「イライラ」が「9~10」とまで達してしまっている場合には、何かを準備する時間はないと思われるので、「その場から離れる」、「深呼吸をする」、「外に出る」などの方法を取るなどします。
また、「5」以上になったら、自分なりのストレス解消法を使うという習慣を続けてみるのも一案です。そのためには、1日に2~3回(朝、風呂上がり、寝る前)やイライラした瞬間に「今、私のイライラはいくつだろう」「ストレスどれくらいかな」と考えてみるのも良いでしょう。

それでは、以下に「自分の気持ちに気づこう」の図を貼り付けます(図―1)。

私は、自分の気持ちに応じて、上記の対応方法を行うことがありますが、人によって方法は様々ですし、どの段階で何をするかは各自の感覚で決めていただくと良いと思います。

このように、事前にルールを決めて書いておき、いつも手元にそのシートやメモなどを持って、その度に確認をしていくと、習慣化してくるでしょう。この図に限らず、ご自身で作成してみると良いと思います。
この習慣をつけるだけで、感情的な自分から一歩退くことが出来ます。そして、自分を見つめ直す機会となります。子どもにとっても分かりやすく、お守り代わりに持っておくのも一案です。
最初は難しいですが、ぜひ試してみてください。

以下に、「自分の気持ちに気づこう」の対応方法が空白欄になっているものを貼り付けますので、ご利用ください。

こちらから→自分の気持ちに気づこう(DL版)

まとめ

●自分の今の気持ちについて簡単に気づける方法は「数」にすること。
●気持ちを表している「数」によって、段階的に心を安定させる方法を持つと良い。
●視覚的に、わかりやすく、気持ちの数値化とその対応についてシートや図に表し、お守り代わりに使うと、心の安定のための一つのツールとなる。

心理学は、心を科学すること、つまり心の現象を数値化することでもあります。
今の自分がどんな気持ちで、どの程度の状態なのかを数に表し、その数によって対応を決めておくことで、見通しもはっきりしてくることでしょう。少しだけでも「良かった」「ホッとした」と思えるのではないでしょうか。
ぜひ、日々の生活に取り入れてみてくださいね。

なお、ここまで第1回から今回までのコラムは、私がこれから取り上げていく様々な子どもに生じる現象やエピソード、他者との関係性、そして対応方法の土台となる内容:「こころの状態を理解すること」になります。そのため、最初に4部作として取り上げました。

この4部作は外せず、毎回長い文章となってしまいましたが、今後は少し短くなるかもしれません(笑)
毎回のコラムで、この4部作を思い出していただきながら、話を進めていきたいと考えておりますので、宜しくお願いいたします。

 


 

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Writing byY.Y

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