COLUMNコラム

【周りと比べて幸せ?】ルッキズム(外見至上主義)とダイエット①

みなさまこんにちは。メンタルトレーナーの森下です。

段々と暑くなる日が多くなってきました。
今年は梅雨が長いという噂を耳にして少々憂鬱です。笑

梅雨があければあっという間に夏になるわけですが、コロナも少し落ち着きを見せてきていることもあり、
僕の周りでも「夏は海に行くからそろそろダイエットをしないと」というような声がちらほら聞こえてきます。

夏に近づくにつれて「ダイエットをしよう」という気持ちが強くなるタイミングですが、
ここでもう一度ダイエットについて考えてみたいと思います。

皆さんは「ルッキズム」という言葉はご存じでしょうか。
あまり聞き馴染みのない言葉かとは思いますが、この「ルッキズム」はダイエットと深い関わりがあるのです。

ルッキズムとはなんなのか…
ダイエットとルッキズムの関連性は…
どうぞ本文でご確認ください!


ルッキズムとダイエット

「ルッキズム」はlook(見た目)+ism(〜主義)=ルッキズム(外見至上主義)と呼ばれており、
見た目で人を判断、評価をしたり、容姿を理由に優劣をつけ差別したりすることを指します。

当然ながら容姿(見た目)によってどちらが上でどちらが下かなんてありません。
でも、人それぞれ容姿の好みはあるし、それにより印象が変わっててしまうことも否定はできません。

そのようなことから「見た目こそ全て」「見た目が大事」という思い込みを生みやすくしてしまいます。
過度なダイエットをしたりするようになるのは、そうした考えから(思い込み)を持ってしまっているためです。

仮にこの世に「自分一人だけ」であったらダイエットをしよう、という気にはならないはずです。

つまり、多くの人はダイエットをしたいからしているのではなく、誰からどう見られるかを気にしたり、
評価をされることにより優劣をつけられることを気にしてダイエットをしているということになります。

現在、弊社ではダイエットメンタルトレーニングのプログラムを行なっておりますが、
そもそも「なんのために、誰のためにダイエットをするのか」を明確にすることから始めていきます。

⇨ダイエットメンタルトレーニングの詳細はこちら

周りの目を気にするあまり、過度なダイエットをしてしまうのは心身の健康によくないですし、
例え痩せられたとしても、本当の意味での幸せや充実感は感じづらいのです。

もちろんダイエットをすることを否定している訳ではないのですが、
僕は本来のダイエットとは、ダイエットを通じて自信をつけ、健康的なライフスタイルを手に入れる、心身の健康を向上させるために行うものだと思っています。

周りと比べてしまうのはなぜか

見た目だけではなくて、能力(才能)もそうだし、年収とかお家柄とかいろいろなものを誰かと比べて悦に浸ったり、落ち込んだりする人は多いんじゃないかなと思います。

かくいう僕自身も昔はかなり周りの目を気にしいのタイプでして(今も若干そうだけど)、
無意識のうちに自分ではなくて誰かと比べて何かを選択していたのかもしれません。

人間の思考や行動はマインドセット(価値観、信念や思い込み)によって大きく変わります。

マインドセットというのは言わば「人生のコンパス(指針)」のようなもので、
どんなマインドセットかがその人の将来や現状の幸福感に大きな影響を及ぼすと言っても過言ではないのです。

周りと比べてしまうマインドセットは「固定思考」と呼ばれており(※1)、
固定思考の人は「能力は生まれつきのもので後天的には変わることはない」と信じているので、
能力(才能)がないと一度でも思われてしまったら絶対絶命なのです。(と思っている)

なので人より優れていること、良く思われること、良い結果を出すことを必要以上に気にしてしまうのです。

もちろん容姿や家柄(※2)というような自分ではコントロールしきれない(変わらない)ものだってあります。

もし、そのコントロールできないものに対して自信が持てなかった場合、
全てのものことをネガティブに捉えてしまい、投げやりになったり、誰かに世間に対して攻撃的になったりすることもあります。

僕も昔は「天は二物を与えないって言うけどそんなことないじゃないか」と神様を恨んだりしたりしてましたし。笑

結局、上を見ればキリはないし下を見たってキリはないわけで…
隣の芝生は青く見えて、人の不幸は蜜の味なのです。#だって人間だもの

でも、そのような状態では本当の幸福は感じ取るのは難しく、
それは固定思考の人でも薄々わかっていることなのだと思います。だから苦しい。

福沢諭吉さんも言ってる通り「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」でして、
いろんな人やいろいろな価値観があって当然で、本来は何が良くて何が悪いという差は基本的にはないはずです。

※1)「MINDSET」(Carol S. Dweck/2016)
※2)その後の努力や行動、現代の科学(医療)などでコントロールできる幅は大きく増えたとは思いますが、
先天的な意味では完璧に自分が思った通りにはならない、という解釈です。

固定思考になってしまう原因

周りと比べることは長期的に見ても、あまり良いことではないということことはわかっているんだけど、ついつい人と比べてしまいます。

人と比べない人生ってきっと楽だし、ストレスフリーだよな、羨ましいな〜と思っている時点で他人と比べてしまっていたりしますよね。笑

さて、そうして他人と比べて一喜一憂してしまう固定思考になってしまったのには、やはりどこかに原因はあるわけです。

その大きな要因は幼少期における周囲の大人による影響です。
特に親、学校の先生、習い事の先生などの影響を大きく受けます。

単純に周りにいる大人たちが固定思考であれば、その環境にいる子どもたちも当然ながら固定思考になります。
子どもは大人たちのマネをするのが抜群にうまいので、言葉や行動を見て真似しているうちに、思考まで同じになってくるのです。

例えば親が「お前には才能がないから無理だ」とか「いつまで夢見てんだ」みたいなことを言うと、
子どもは「自分には無理なんだ」「凡人は凡人らしくいよう」という考えに収まってしまいます。

他にもテレビや雑誌を見れば、「誰々がカワイイ(すごい)」「モテるための秘訣」みたいな情報が溢れ、
誰かとの優劣や、できたできないを比べてしまうような環境にいると
「勝つことや優れていること(出来ること)=良いこと」
「負けること劣っていること(できないこと)=ダメなこと」
と学習してしまいます。

誰かと比べて達成感や充実感、優越感を作るクセがついているので、結果が出ている時はいいのですが、
そうでない時は充実感や達成感、優越感を感じられなくなります。

なので自分自身で幸福感情を高められることは少なく、
誰かがいてはじめて幸福感情が高まる(高めさせられる)ということになります。

ダイエットで言えば、痩せた太ったで一喜一憂したり、自分に対しての自信が変わってしまうわけなのです。

固定思考になってしまったのは周りの環境のせいで、もう自分にはどうすることは出来ないのか…といえばそんなことはありません。どうすることもできないというのが、もうすでに固定思考ですから。

固定思考が「能力は生まれつきで変わらない」と考えることに対して、
「能力は努力次第でどうにでもなる」と考えるのが成長思考です。

成長思考の人は何かうまくいかないことがあったりした時は、現状を受け止め努力不足や方法が違うと捉えます。
なので諦めたり投げやりになったり、誰かのせいにはしません。

つまりは常に自分にベクトルが向いているということ。周りのことはどうでもいいというわけではないけど、
それよりも自分がどうしたいか、何をしたいかということが最優先なんです。

周りとの比較や優劣、結果よりも、自分がどうありたいのか、何がやりたいのか、
そのために何をするべきかということに意識を向けていくこと、
意識を向けられるように日々の生活を見直していくことがとても大事です。

自分の声に耳を傾ける

そもそも自分は「固定思考(のような考え方)だ」ということに気がついていない人がほとんどでして…
わけもわからず無意識に他人と比べたり、周りの評価を気にしたりして苦しんでしまいます。

だからまずは
自分がどんなマインドセットなのか(思い込みを持っているのか)というところに気づくこと
が全ての始まりです。

自分のことってわかっているようでわかっていないことが結構あるんですよね。
先述した通り、ダイエットであれば「なんのためにダイエットをするのか」「痩せてどうなりたいのか」といったようなことです。

ただなんとなく「痩せてた方がいいから」「みんな痩せてる方が好きなはず」という思い込みからダイエットを始めるのは、
成果が出にくいどころか心の健康までも崩してしまう可能性があるので要注意です。

わかっていると思い込んでいることは、そもそも考えてみることもしないのでわからないんです。
なので、あえて考える時間を意識的に作ってみてください。

その上で、自分は「何をしたいのか」「どうなりたいのか」というところを探っていきます。

「今やりたいこと」あるいは「今やっているもの(目指しているもの)」を、
周りの評価や誰かとの優劣において自分を満足させるために選択しているのではないか、と疑ってみてください。

以前の記事にも書いたのですが、ポジティブ心理学において幸福感情には「短期的(快楽的)」なものと「長期的(持続的)」なものの2つに分かれるとされています。

幸福感情については下記の記事をご覧ください!

【ダイエットメントレ】ダイエットをする前に意識をすべきこと -前編-

【ダイエットメントレ】ダイエットをする前に意識をすべきこと -後編-

誰かと比べて一喜一憂するのはまさに短期的(快楽的)な幸せです。
いい時はいいのですが、そんな時はそう長くは続きません。

能力も収入も見た目も自分が優れていると思えていれば良いけど、結果が出せなくなってきたり、
自分より優れている人が出てきたりすると、その幸福感情は一気に低下して不安や焦りといったネガティブな感情が押し寄せてきます。

もちろん短期的(快楽的)な幸せも心のエネルギーを充電するのにはある程度は必要なんですけど、
そればかりになってしまうと目先の損得ばかり気にしてしまって長期的には心身の健康を崩してしまうことになりかねません。

極端なダイエットもそれに当たります。
痩せたことにより一時は痩せたことによる達成感や、チヤホヤされる優越感に浸れるかもしれません。

でもすぐにその幸福感情はピークを終えて下降していくわけで、むしろどんどん痩せていかないと幸福感情を感じられなくなり、エスカレートして心も体もどんどん追い込んでいってしまう。

自分を見つめて周りと比べてしまっているなぁと感じる人は、
自分のやりたいことは短期的な幸福感情を満たすためのものなのか、
長期的(持続的な)幸福感情を満たしていけるものなのかを考えて見てください。

大事なのは短期的(快楽的)な幸福感情と長期的(持続的な)幸福感情のバランスが保たれていることです。
このバランスが保ててくると段々と周りのことは気にならなくなり、自分自身にフォーカスできるようになっていきますよ!

結局、長期的にみた時に誰かとの比較はあんまり良いことはないんですよね。
それでも誰かと比べてしまうのは目先の誘惑に流され、手っ取り早く幸福感を感じたいからなのかもしれません。

次回は周りを比べることなく自分を認め受け入れるためにはどうすれば良いのか、
そしてその上で理想のダイエットをしていくためにはどうすればいいのかをお伝えしていきますね。

どうぞお楽しみに!

後編はこちらからどうぞ
【本当の意味でのありのまま】ルッキズム(外見至上主義)とダイエット②

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Writing by 森下

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