COLUMNコラム

【精神科医が解説】マッチングアプリの心得3<まずは “あばた” を隠す>

こんにちは!所属精神科医のT.Sです。

この記事を書いている今現在も、ロシアとウクライナの激しい戦争が続いています。
テレビやSNSを見る度に悲惨なニュースが飛び込んできて、悲しみ、苦しみ、絶望感に打ちひしがれている人も少なくないでしょう。

あらゆる点でひと繋がりとなった今の国際社会では、ある一箇所で問題が生まれると波紋のように広がり、いつの間にか全世界が抱える危機に発展します。

今回の戦争は、日本にとって「対岸の火事」ではありません。
エネルギー問題、食糧問題など、既に日本の至るところで被害が出ています。そしてこれを皮切りに、今後も数多くの苦難が訪れることは明らかです。

「戦争に巻き込まれた人たちが可哀相…」と同情するだけでは足りず、もはや “戦争の当事者なのだ” という意識を持たなければいけないのかもしれませんね。

さて、一刻も早く戦争が集結することが望まれますが、こういうときに巷で必ず声高に叫ばれるのが、「世界がこんなに大変な状況なのに…」から始まる、娯楽や幸せへの批難です。

そう言いたくなる気持ちも分からなくはないですが、私はこれには反対です。

世界がこんな状況だからこそ、今の生活、楽しみ、夢、幸せを噛み締め、諦めないこと。
それらを守るため、叶えるために何ができるのかを考えること。

それが結果として、あなたが世界に対してできる「反戦活動」の一つになると、私は確信しています。

そして、このコラムでは、

私が精神科医として患者さんと接する中で手に入れ、磨き上げてきた様々な武器
つまりは「幸せになるコツ」

を紹介しています。これはこれで、私なりの反戦活動のひとつ…と言いたいですが、これはややカッコつけ過ぎですね!

ただ、これだけは覚えておいてください。あなたが幸せにならなければ、世界は幸せになりません!

このコラムで、その方法を一緒に探っていきましょう!

さて、今回のテーマも、引き続き「マッチングアプリ」についてです。
※「アプリ」と表記していますが、アプリでなくとも同様の「サービス」全体を含みます。

マッチングアプリを制するために必要な力は、現実世界を制するのも大いに助けてくれます。

マッチングアプリを題材に、幸せを掴むためのメンタルトレーニングを始めていきましょう!

まずは “自分を隠す” ことから始める

前回の記事 でもお伝えしたとおり、マッチングアプリで数多のライバルとの戦いを勝ち抜き、素敵な出会いに至るまでには、絶対に間違えてはいけない手順があります。
実際に会うまでのステップを、メチャクチャ簡潔に書きますね。

1.  アプリ上で「ヤバそうな奴だ」と思わせない
2. 「魅力的な人だ、会ってみたい」と思わせる
3. 実際に会う

本当に簡潔なんですが、この1が出来てない人が本当に多いです。

前回も言いましたが、大事なことなので繰り返しますね。
こいつはヤバそうだと思われた時点で予選落ち。レースに参加することすらできなくなります!

それくらい、人が他人に対して抱く「ヤバそう」のイメージは強烈で、修正が難しいものなのです。

そしてそう思われないための鍵は、“ あなたがどれだけ上手に嘘を使えるか ” です!

さて、ではここで言う「嘘」とは何でしょうか?

それは、まずは自分を隠し、平均化するということです。

自分の魅力に気づいてもらわないといけないのに、どうして自分を隠す必要があるのか…?

そう疑問に思う方も多いでしょう。順番に説明していきますね。

「理想の人」に共通する特徴とは?

ではここで1つ、皆さんに質問をします。

あなたが魅力的だと感じる理想の人って、一体どんな人ですか?

人の好みは千差万別。正解はありませんので、本当に自由に考えてもらって結構です。

身長は?髪の色は?肌の色は?趣味は?仕事は?国籍は?

好きなように妄想を膨らませてみてください。

 

……………

 

さて、想像できましたか?

ではここでもうひとつ、質問します。

あなたが妄想した理想の彼、あるいは彼女ですが…

 

四足歩行だったりしますか?

しませんよね。

あまり考えたことがないかもしれませんが、各々にとっての「理想の人」は必ず全員、想像する人が思う「常識」や「当たり前」を兼ね揃えているものです。

「理想の人」を考えるとき、「まずちゃんと二足歩行で、トイレをしたらちゃんと流して…」と考え始める人はいませんよね。それはなぜか?

当たり前だからです。出来て当然だからです。

だからこそ、その当たり前をクリアしているかどうかなんて、そもそも考えすらしません。
だって、当たり前だから。

つまり私が何を言いたいかと言うと…

多くの人から「魅力的だ」と思われる人は、少なくとも普通の人が普通にすることを、最低限普通にしているはずです。

そしてこれを逆に言えば、

多くの人から「魅力的だ」と思ってもらうためには、一般的な「常識」「当たり前」をクリアしないといけないということです。

「イイネ」される人、されない人

基本的にマッチングアプリ利用者は、以下のような手順を踏んでマッチングに至ります。

1. トップページや検索ページなどに、他の利用者たちの写真や簡易プロフィール(年齢、居住地、挨拶の一言など)が表示される
2. その中に気になった相手がいたら「イイネ」をする
3. それに気づいた相手も「イイネ」を返してくれた場合、マッチして互いに連絡をとることが出来るようになる

「イイネ」の代わりに「バラを送る」「デートのお店を提案する」などの差異はありますが、概ねはこのシステムに則っています。

さてここで、マッチングアプリのヘビーユーザーである友人数名(男女)に、とある質問をしてみました。

「この手順のうち、1→2にどれくらいの時間をかけてる?」

つまり、「簡単なプロフィールを見る→イイネする」までにどれくらい時間をかけているか、という質問です。

彼らからの回答は、聞く人によっては衝撃的かもしれません。

その時間とは…

 

なんと平均して 2〜3秒 でした
おそろしく速いイイネ…オレでなきゃ見逃しちゃうね…

でもこれ、必ずしも彼らがテキトーな気持ちでやっているとは言い切れません。
彼らは彼らで、マッチングに至るための最善策としてそのような手法を取っているのです。

彼らの中では、以下のような原理原則が働いています。

1. ひとまず “N数(サンプル数、母数)” を稼ぐために、「ヤバそうな奴」以外にイイネを大量にばら撒く
2. その中の何人かがイイネを返してくれる
3. そこで改めて相手の詳細プロフィールを見る
4. 気になる相手であれば連絡を取り、そうでなければスルーする

つまり言ってしまうと、消去法
おぞましい世界…私が受け取ったイイネはなんだったの…と絶望してしまうかもしれません。

しかし現に、この手法を取っている人が実に多いのです。

現実世界でもマッチングアプリでも、人気のある人ほど多くの人が殺到するため、マッチしにくくなります。
そこだけに山を張って僅かな望みに賭けるくらいなら、他にも種を撒いておき、そのいくつかが実ることに期待する。

これが良いことなのか悪いことなのかは別として、出会いを手繰り寄せるために有効な手段であることは否定できませんね。
(やってることは植物みたいですが…)

さて、ここまで読んだら、「イイネされる人」の正体がわかりましたか?

そう…その正体とはズバリ…

“「イイネされない人」以外の人” です。

最初の数秒で、一般的な「常識」「当たり前」があると判断され、「ヤバい奴だ」と消去されなかった人です。

「イイネされない」という事態を回避するだけで、イイネされる確率は跳ね上がるということになります。

マッチングアプリで運命の人と巡り合うためには、出会いの数(N数)を稼がなければいけません。
Nが0のままなら、あなたの運命の人は “永遠のゼロ” です。
そして出会いの数を稼ぐためには、まずイイネを稼がなければいけません。

そのためには、前述の「まずは自分を隠し、平均化する」ことが重要になってきます。

まず「あばた」を隠すところから始める

まずは自分を隠し、平均化する」とはどういうことか。

私はこれを、化粧における「ベースメイク」のようなものだと思っています。

化粧をするにも、まずは下地づくりから始めますよね。
ベースメイクでしっかりと下地ができたら、そこからそれぞれの個性を乗せていくもの。

マッチングアプリ、そして現実世界での人付き合いにおいても、これと同じことをすればいいのです。

あばたもえくぼ」という有名なことわざがありますね。

好きになると、醜いあばたさえ可愛らしいえくぼに見える。
一旦惚れてしまうと、欠点までも長所に見える、という有名な例えです。
※「あばた」とは、厳密には疱瘡(天然痘)が治ったあとに顔に残る発疹の跡を指しますが、広くは「吹き出物の跡」としても使われます。

ことわざは、昔から多くの人にとっての「あるある!」だったからこそ、現在まで語り継がれてきました。
つまり、「あばたもえくぼ」は多くの人に当てはまる現象なのです。

そしてこの言葉における重要なポイントは…

「あばた」が「えくぼ」に変わるためには、「惚れる」というプロセスが絶対に必要ということ。

一般的に数の少ない「あばた好きな人」を狙い撃ちしていては、N数を稼げず、結果として出会いに結びつきにくくなってしまいます。
だからこそ、まずはベースメイクで隠して、「多くの人」からイイネをもらうところから始めねばなりません。

惚れるまでは、「あばた」は「あばた」のまま。
あなたが「あばた」を自分の魅力として売り出すのは、相手を惚れさせたその後の話です。

“個性” はベースメイクの上でこそ輝く

最後に誤解してほしくないので言っておきます。

「普通の人が出来ることが出来ない人間には魅力がない」と言ってるわけではありませんよ!

現に私の一番の親友は、異彩を放つレベルのポンコツであり、“生きているのが奇跡” の称号を手にした傑物ですから。

それと同様に、「吹き出物がある人は魅力がない」と言っているわけでもありません。
これは話が伝わりやすいようにことわざを引き合いに出しただけなので、伝えたい本質は全く別のものです。

もし誤解された方は、「あばた」を「“多くの人”が持ち合わせていない特徴」に、「あばたのある人」を「一般人からかけ離れた人」に置き換えてもらうと良いかもしれません。

私がここで紹介しているのは、「マッチングアプリを制する技術」であり、「現実世界をスムーズに渡り歩くための技術」です。

この技術は、本当に限られたニッチな層をターゲットにするのではなく、より多くの人に適応できるスキルでなければいけません。
使える場面は多く、完璧ではないにせよ「万人受け」を目指す必要があります。
だからこそ、「多くの人」という但し書きを書いているのです。

普通の人とかけ離れているところは、まずは「嘘」の化粧を施しておきましょう。

輝く個性はベースメイクがあってこそ、ですよ!

 

さて、今回の記事はここでおしまいですが、次回以降も引き続きマッチングアプリを題材にお話していきます。

次回は、マッチングアプリでのプロフィールの作り方なども含め、より具体的なテクニックをご紹介できたらと考えていますので乞うご期待!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!

 

※このシリーズは、以下のリンクからご覧になれます。

【精神科医が解説】マッチングアプリの心得1<”嘘”の重要性とは?>
【精神科医が解説】マッチングアプリの心得2<〇〇だ、と思われないことが最重要>
【精神科医が解説】マッチングアプリの心得3<まずは “あばた” を隠す>
【精神科医が解説】マッチングアプリの心得4<プロフィールの作り方>
【精神科医が解説】マッチングアプリの心得5<タイミングを間違えない!>


 

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Writing by T.S

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