みなさまこんにちは。メンタルトレーナーの森下です。
新年度になりましたね!
新しいスタート、チャレンジをする方、おめでとうございます!頑張ってください!
環境に慣れるまではうまくいかないことや、イメージしていた通りではななかったりすることも多く、
無意識にストレスが溜まってしまうことがあります。
「気づいた時には心がパンクしていた…」なんてことにならないように、
無理をしすぎず、自分のペースで頑張ってくださいね!
さて、前回のコラムに引き続き
「環境が変わるタイミングで個人で意識した方が良いことはもちろん、組織(チーム)として取り組んだ方が良いこと」をご紹介していきます。
前回の記事はこちらから
【新しい環境で意識すること】新年度・新学期にチームで取り組むメンタルトレーニング①
どうぞご覧ください!
形成期において大切なこと
前回の記事では組織が良いパフォーマンスを発揮するまでには大きく分けて5段階あるとお伝えしましたね。
その中ので最初の段階である「形成期」では、新しい環境に変わったタイミングや初めましての人がいる時なんかは無意識に心が警戒をしてストレスを感じている状態となります。
我が家の長男もこの4月から小学生になり、最初の数日は楽しみだとは言いながらも
どこか心配そうなドキドキしているような様子が見えました。(頑張るのだ息子よ!)
大人でも知らない環境や初めての場所に一人で出かけるだけでもドキドキハラハラするのだから、
そうなるもの当然と言えば当然です。
そんな「形成期」で大事になってくるのが「お互いを知ること」です。
もっと言えばお互いのことを知るための時間を作ることです。
初めましての人はそこまで信頼関係がない状態ですから、その状態で良い協力関係が築けるのかと言われればなかなか難しいですよね。
なので組織力を高めていくには信頼関係というのは超重要です。
基本的に自分が警戒しているのであれば相手も同じく警戒しています。(心の距離感をとっています)
猫と猫がシャーシャー言って威嚇し合っているイメージです。
お互い様子見をしているだけではなかなか距離は縮まっていきませんから、まずは自分を知ってもらうようにしてみましょう。
オリエンテーション的な時間を作るでもいいですし、一緒に食事をするとかでもいいんです。
とにかく仕事以外での時間を活用してコミュニケーションを取っていくように意識してみてください。
コミュニケーションが自然と取れるようにする環境づくり(雰囲気)があると良いと思います。
その上で仲良くなる(信頼関係を築く)コツとしては、お互いの「共通点」を探していくことです。
これは心理学的に「類似性の法則」と呼ばれていて、自分と共通点のある人に親近感を抱くというものです。
普段特段仲良くない人と、見知らぬ土地でばったり会うとなんか距離感近づいた感覚になった、みたいな経験ありませんか?
それこそまさに共通点がなせる技です。
ですが「日常においてはなかなか共通点なんて見つけられないよ…」と思うかもしれませんが、抽象度を下げてみると意外と共通点だらけだったりします。
例えば、幼稚園とか低学年の小学生とかに「共通点探しゲーム」のようなものをやってもらうとたくさん共通点見つけてきてくれます。
「おれたちは男」
「カレーが好き」
というような共通点を見つけてくるんです。
大人からしてみたら「そんなもの当たり前だよ」みたいな感覚があるので共通点としてカウントしていないようなことも、子どもはバンバン共通点としてあげてきます。
実はこの感覚はとても大事で、自分の思い込みフィルターをかけずに些細なところも共通点として認識できると親近感が湧きやすくなっていきます。
さらに、共通点を探していく中で「自分の弱み」を曝け出していくことでさらに距離感が近づきます。
これは「自己開示における返報性」というもので、少し恥ずかしいと感じるくらいのこと打ち明けると、
「そんなことまで話してくれるなんて、自分に心を開いてくれているんだ」と相手は認識し、心の距離が縮まりやすくなります。
特に先輩、上司の人が自分の失敗談などの弱みをさらけ出していくと、新しく仲間に加わったメンバーはホッと安心して心を開きやすくなる可能性が高まります。
相手に心を開いてほしいならまずは自分が心を開くこと。コミュニケーションを円滑にしていく上ではとても重要なことです。
組織としての取り組み
お互いを少しずつ知ることで信頼関係を築いていく(仲良くなる)ことができたら、それと同時に組織としての方向性も理解することも忘れてはいけません。
ただの仲良しこよしのグループであるならばそれでもいいのかもしれませんが、スポーツチームや企業といった組織であれば、組織のためにそれぞれが貢献していくことが重要になってきますよね。
そのためには組織の方向性(目標、ルール)を共有しておくことです。
その船がどこを目指しているのかを知らずに乗船するのはお互いにとってストレスでしかありません。
例えばみなさんが所属している会社、組織では何を(どこを)目指していますか?パッと答えられるでしょうか?
もしその答えがみんなバラバラだったり、パッと出てこなかったりするのであればそれはチームとしてまとまっていない可能性があるかもしれません。チームではなくただの集まりになっている恐れがあります。
良いチームというの徹底して「どこに向かっているのか」という方向性を共通認識できる環境を整えているので、
新しいメンバーにも自然とそのチームのismが定着していきます。
人は環境の生き物ですから、環境次第で良くも悪くもなってしまいます。
進むべき方向が定まっているということは、「チーム内でやった方が良いこと」と「やるべきではないこと」が明確になっているということです。
方向性の共通認識ができるようになると、必ずといっていいほどチーム内で意見の食い違いや対立が出てきます。
前回の記事のタックマンモデルでいうところの「形成期」の次に当たる「混乱期」です。
混乱期の時には「どうすればチームは良くなるのか」をミーティングしていき、何が必要でどんなことをすればいいのかを決めていきます。
その時にも「チームが進むべき方向」が明確になっていないと、話し合いがまとまらなかったり、認識のずれが生まれてしまって混乱期を抜け出せなかったりします。
考え方や価値観も違う、モチベーションや能力の違う人が集まれば、意見の食い違いや、やり方の違いが出てくるのは当然です。混乱期は必ずといっていいほど起こる、避けては通れないものなのです。
つまり混乱期は来るものだという認識で心構えと準備しておくことが大切です。
むしろ混乱期を乗り越えた方がその後のチームの結束力は高くなると言われています。つまり混乱期が来たらチームの成長のチャンスだということです。
ただし、混乱期をチャンスに変えるためには「意見を言い合える環境」が整っていないと、周りの顔色を伺い言いたいことを言えない状況が作り出されてしまいます。
そうならないためにも形成期における信頼関係作り、仲間意識を作ることは重要なのです。
いかがでしたでしょうか?
どんな組織もまずは「人としての関係性」が重要になってきます。
①コミュニケーションが自然と取れるようにする環境づくり
②共通点を見つける(類似性の法則)
③(特に先輩や上司が)失敗談などの弱みをさらけ出す(自己開示の返報性)
を意識して信頼関係を深めていきましょう。
「この人のために頑張りたい!」「このチームのために頑張りたい!」
という気持ちが良いモチベーションを高めてくれます。
そしてその上で、
①組織の目標を共有する
②混乱期は来るものだという認識で心構えと準備しておく
③混乱期をチャンスに変えるために「意見を言い合える環境」が整える
が、組織力を高めるためには重要です。
新しい環境でスタートする方、新しい仲間を受け入れる側の方は
ぜひその辺りを意識してみてくださいね!
次回は混乱期を乗り越えるために組織として意識すべきことについてご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに。
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