こんにちは!所属精神科医のT.Sです。
このコラムでは、
私が精神科医として患者さんと接する中で手に入れ、磨き上げてきた様々な武器
つまりは「幸せになるコツ」
を紹介しています。
さて、現在「目標達成や習慣化のために」シリーズを連載しております。
(本シリーズのこれまでの記事は↓こちらから読めます!)
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<①まずは自分を知る>
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<②目標設定とメンタルヘルスの関係性>
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<③実践編〜目標設定〜>
これまでの記事では、以下のポイントが重要であることを述べました。
1. 目標や計画を立てるときには、自分を決して偽らず、まず自分がどんな人間なのかを見極めるのが最重要である
2. 目標を決めたら、目標までのプロセスを可能な限り細かく(スモールステップ化)する
3. スモールステップを実行する
4. それでも駄目だった場合、適宜目標修正を繰り返す
これらを元に、今回の記事からは私の実際の達成率の数字も示しながら、一緒に良かった点、悪かった点などを振り返っていきたいと思います。
ちなみに、事前にお伝えしておきますが、今回の記事には、小難しい言葉も、心に響く名言も、一切含まれておりません!
しかし、実際に多くの人にとって想像しやすいであろう、かなりリアリティのある内容に仕上げています。
ご自身で目標達成や習慣化に取り組む際に、手順をなぞりやすいような記事になっておりますので、是非参考にしてくださいね!
なお、コラム掲載の時差があるのですが、これから述べる内容はすべて、2023年1月3日の段階で計画し、開始したものになります。
この記事を書いている今は3月の終わりですので、計画が始動してから約3ヶ月経った段階での報告ということになります。
その旨をご理解いただき、時間経過も意識しながら読み進めていただけると幸いです。
目標管理にはiPhoneアプリ「Habitify」
今回私は、目標管理や達成度把握のため、iPhoneのアプリ「Habitify」を使うことにしました。
前回の記事でも述べましたが、何か新しい習慣を始めるときには、少しでも取り掛かるハードルを下げておくことが重要です。
そしてそのハードルを下げるために、「既にある習慣と組み合わせる」ことは非常に効果的です。
私の場合、iPhoneであれば常に携帯していますし、新たにノートや手帳を持ち運ぶのは、面倒で継続しない可能性が高いです。
目標管理と達成度メモは一番大元になる部分ですから、自分にとって少しでも継続しやすい方法を考えておくに越したことはないでしょう。
ステップは継続しつつ適宜修正
前回の記事で、私が設定した目標と、スモールステップ化した習慣を紹介しています。
(すべて後述します)
ここに、「早起き」と「医療系サイトでのポイ活」を追加しました。
また、継続しているうちに上手くいかなかったり、不要だと感じるものは適宜修正しました。
具体的には以下の通りです。
「ドライヤー中にワイドスクワットをする」
→電源コードが気になってやりづらいので、「歯磨き中にワイドスクワット」に変更
「1日最低3回、腹筋に力を入れてしばらく過ごす」
→「姿勢良く過ごす」を実践するときにセットでやるようにしたため、削除
※ちなみにこれらも、前述の「既にある習慣と組み合わせる」という考えに基づいて設定しています。
このように修正が終わったところで、私が実際に3ヶ月実践し、どれほど達成できたのかを振り返ってみましょう!
かなりお恥ずかしいですが、言い出したのは自分だし…やむをえまい!
まずは各項目を、達成できた順に並べてみました。
後半のダメダメさが鈍く光っておりますね!
ちなみに全体の平均達成率は64%で、なんとも渋い、それでいてリアリティのある結果となりました。
さて、ここで終わっては何にもなりませんので、これを元にして振り返りを行っていきます。
成功ポイント
まず、上手くいった成功ポイントについて考えてみます。
これまでは通勤の際、最寄り駅まで奥さんに送迎を頼むか、自転車を使うことが大半でした。
そこで今年に入ってからは心機一転。毎朝歩いて通勤するようにしてみました。
私が今年始めた習慣のなかで、この「自力で通勤する」が最も成功し、変化をもたらしたと断言できます。
※自転車になる場合も想定して「自力で通勤」という名前に設定していますが、自転車の定期も解約し、実際はすべて徒歩通勤です。
そこで、「自力で(徒歩で)通勤する」という習慣が定着し成功を収めたのは何故か、改めて考えてみました。
すると…なんとそこには、習慣化に必要なエッセンスがたくさん詰まっていたのです!
一つずつ説明していきます。
1. 周囲の人(今回は奥さん)の協力を得られた
今回の場合、「私を送迎しない」という意味で、奥さんに協力してもらいました。
奥さんが送迎しなければ、当然自分で通勤するしか無くなります。
2. それを避けては一日が進まないし、言い訳が通用しない
基本的に仕事は休めないので、当然ですが勤務日は必ず「通勤」します。
そして、通勤しなければ仕事が出来ないため、「通勤」を避けてその日を進めることは出来ません。
3. 他の習慣を組み合わせることが出来た
これこそ嬉しい誤算でした!
「姿勢良く過ごす」ことを意識する時間が増えたのと同時に、歩いている時間は結構暇なので、「英語のハノン(電子書籍を用いたリスニング・スピーキング)」をやる時間に充てることができたのです。
歩きながらであれば電車と違って寝落ちすることもないし、一人でブツブツ言っていてもあまり目立ちません。
このおかげで、教材を300ページ中250ページまで進めることが出来ました!嬉しい!
また、通勤ルートには歩道橋もあり、「階段を使う」という習慣も身につきました。それで慣れたのか、今年に入ってから職場でもエレベーターは1度も使用していません。
そしてこういった習慣が身につくと、当然日々の自分の変化が知りたくなりますので、毎日「体重計測」するという癖も付きました。
このように、芋づる式に他の習慣も身についていったことこそ、自力徒歩通勤の最大のメリットだったと言えるでしょう。
4. 成功したのか失敗したのかが分かりやすい
自力での通勤は「できた」か「できなかった」かが明確に分かります。
これは、自分で達成チェックをつけやすいことの他に、「出来た、嬉しい!」という成功報酬、「出来なかった、悔しい!」という感覚をすぐに受け取れるという利点があります。実はこれ、モチベーションに直結するので、意外と重要です。
同様の理由で「ポイ活」も、その瞬間に何ポイント稼げたのかすぐに分かるので、これだけ達成率が高かったのだと思われます。
一方で、「姿勢良く過ごす」のような目標は、成功と失敗の評価がブレやすいので気をつけなければいけません。
(ちなみに私は、「そうだ、姿勢正さなきゃ」と思えるタイミングを1日数回作れればいいかな、くらいに思っていたので、敢えてカチッとしすぎず、ぼんやりとした表現のまま残しています)
5. 始めるハードルを下げた(具体的には、”温かいダウンを新調した”)
怠惰な私の脳は、ともすれば「寒いから今日は送ってもらおう…」という発想に傾きますので、これもかなり大きな後押しになったと思います。
繰り返しになりますが、少しでも取り掛かるハードルを下げておくことが重要です。
前の記事でもお伝えしましたが、習慣を身につけるために必要なのは「始める」→「続ける」という、たった2ステップ。
そして今回挙げた5つのポイントは、まさにその2ステップを実現するための大きな後押しとなりました。
達成できた背景には、ちゃんと達成しやすい理由が隠れているんですね!
しかし、これだけでは終われません…達成率の低かった習慣についても目を背けず掘り下げないと…あぁ嫌だなぁ…
だいぶ長くなってしまったので、ダメだった点、反省点については来週4月19日更新の記事でお話しようと思います。
楽しみにしていてくださいね!
今回のシリーズはこちらで読めます↓
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<①まずは自分を知る>
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<②目標設定とメンタルヘルスの関係性>
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<③実践編〜目標設定〜>
【メンタルヘルス】目標達成や習慣化のために<④実践編〜成功ポイント〜>←今読んでいる記事
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