COLUMNコラム

【学齢期の子どもの心理】「不登校」という現象について再考してみる①

🔶はじめに🔶 

みなさま、こんにちは。カウンセラーの安澤です。

遅れ馳せながら、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

テーマは、「令和6年度 不登校児童生徒数の調査結果と、それから考えられること」になります。

要らぬ文章もありますが(笑)、スクロールする中で、不登校関係の章がございますので、そこだけご一読いただければ、もう充分過ぎるほどでございますm(__)m

新たな1年の幕開けとなりましたが、もう2月も終わりですね。

みなさんはこの2ヶ月どう過ごされましたか?

私は、正月のスポーツを観賞し、歌い始め(カラオケ)だけは全うし、他は在宅で出来る仕事をしておりました。

そして、2月は急遽、元町(兵庫県)に行くことになりました。旅行ではないですが、ハーバーランドが懐かしく、昔々、車で神戸に神戸牛を食べにだけ行った想い出が思い出されました。

海沿いのお洒落なレストランで「美味しいね」って言い合いながら、神戸牛のステーキを食べました。

互いに目を合わせて、お喋りして、ドキドキしながら観覧車に乗っていました。

港で腰を掛けて、海風にあたり、「綺麗だね」って言いながら、夜景を眺めていました。

野郎5人で。

さて、2026年は、冬季オリンピックの後も、WBC野球、甲子園、サッカーワールドカップと大きなスポーツ大会が続き、楽しみは膨らむばかりです。

他方で、依然として世界情勢は、非常に不穏で混沌としており、様々な国々の、あらゆるかたちでの衝突が報道されています。

国内でも、物価高、自然災害、そして、事件や事故の多発が相次ぎ、落ち着かない日々です。

これらの国内外の問題を考えると、私自身の問題は、なんてちっぽけなんだろうと考えることもあれば、いやいや規模感はなくても自身にとっては重大なことだと考えることもあります。

いずれの問題であれ、私たちに大なり小なりの「不安」が生まれ、ネガティブな「自動思考(頭の中で瞬間的に次々に浮かんでくる考えやイメージ)」が押し寄せてきますよね。

あー、堅苦しかったですね。

ということで、今から、ちょっとの間で良いですから、頭の中に浮かんでいるものを、

一気に うんこ  に変えてみましょう。

全ての思いつくもの、葛藤やら不安やらストレスを大きな うんこ  にするのです。

そして、頭の中で、トイレ―のレバーを引いて、ジャーっと流してください。

うんこ  は回転して流れていくのです。

これは うんこのワーク  というものです。

マインドフルネス、セルフケアの1つです。ご興味ある方は、ぜひやってみて下さい。

今年最初のコラムからとても下品な内容で、大変申し訳ございませんm(__)m

しかしながら、一度頭の中で切り替える時に、 うんこ  をトイレに流すイメージをしていただき、頭の中のものを切り替えることが、たまにはあっても良いのではないでしょうか。

今年最初のコラムで うんこの画像を使うことは、計画しておりませんでした…。
忘れられないコラム画像になりそうです。

 

本題に入ります。

前回までの「受診先の選び方」は終了しました。今回は、1年前にも取り上げた「令和6年度 不登校児童生徒の調査結果と、それから考えられること」について、触れておこうと思います。

なお、令和5年度の不登校の現状については下記のコラムをご覧ください。

【番外編】年末のご挨拶(年の瀬のたわごと) 

そして、相も変わらず、宣伝になってしまい恐縮ですが、弊社より私が監修させていただいた「不登校・ひきこもり支援アドバイザー講座」が刊行されています。一人でも多くの方々に対応の一助、エッセンスをお伝え出来ていれば幸いです。今後とも宜しくお願い申し上げます。

「不登校・ひきこもり支援アドバイザー講座」

COCOLOプラン

みなさん、2023年に文部科学省から掲げられた「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」をご存知でしょうか(図-1、図-2、図―3)?

文部科学省のHPをご覧になった方、【番外編】年末のご挨拶(年の瀬のたわごと)をご覧になっている方には繰り返しになってしまいますが、現在の国の不登校対策を考えるにあたり、現場感から賛否両論するにせよ、触れない訳にはいかない施策です。

そのため、令和6年度 不登校児童・生徒数の調査結果について考える前に、COCOLOプランを取り上げてみます。

国がどのように不登校の現状を捉え、どのように対応していこうているのかが、このプランに凝縮されています。この内容が、実際に地域に浸透しつつあると感じています。

図-1 文部科学省 COCOLOプラン

図-2 文部科学省 COCOLOプラン 目指す姿

図-3 文部科学省 COCOLOプラン概要

個人的には、「不登校対策」という言葉には違和感がありますが、少しずつ子ども1人1人の情況を把握して、様々な支援者が実際の場で、支援を行っているのでしょうし、保護者にも浸透して、子どもたちに見合った環境で過ごせるようになってきているのかもしれません。

現場感としては、「学びの多様化」は確かに浸透している印象を抱きます。ただ、まだまだハード面、そしてソフト面、あるいは連携も不足していると感じていますし、今後も考えていかなければならない課題です。

そして、子ども1人1人が、自分らしく、安心して、生き生きと過ごせていけるような手立ての幅を広げていくためには、ハード面の変化だけではなく、ソフト面の変化の成熟が必要です。

ソフト面を挙げると切りがありませんが、子どものこころの成長発達に関する知識、かかわり方や言葉の使い方の選択肢を増やすこと、子どもの立場から考えられる視点を養い続けること、などです。

これらを一層深めていくことが大切でしょう。

その意味で申し上げるならば、過去の私が作成した不登校コラムのかかわり方についての視点が参考になるかと思いますので、宜しかったらご覧いただければと思います。

<『不登校』についてのコラム URL>
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる① 《不登校とは?/不登校の考え方》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる② 《子どもが求める居場所/不登校への向き合い方①》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる③ 《不登校への向き合い方②》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる④ 《不登校への向き合い方③》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑤ 《子どもが成長する段階的な歩み》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑥  《不登校の子どもたちの心のエネルギー/2学期の心構え》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑦ 《登校刺激》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑧ 《子どもが抱く不安・不安対象の移行プロセス》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑨ 《不登校生徒の進路選択》
【学齢期の子どもの心理】『不登校』という現象について考えてみる⑩ 《不登校についてふと思うこと/2冊の本》

それでは、令和6年度の調査結果について見ていきましょう。

令和6年度 長期欠席・不登校の調査結果

文部科学省より、令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(R8.1.16更新)が報告されました。この調査は毎年実施されていますが、主に児童・生徒の長期欠席・不登校、いじめ、暴力行為、そして自殺について取り上げられています。

その中にある「長期欠席・不登校の調査結果」から、「小・中学校における長期欠席の状況について」(図―4)を見てみましょう。

小・中学生の不登校人数を見てみると、35万3千人を超え、最多人数を更新しています。

児童・生徒の不登校人数の増加には様々な背景がありそうです。

図-4 令和6年度 小・中学校における長期欠席の状況について(人数)

令和6年度の小学校と中学校の不登校児童・生徒数増加について

続いて、令和6年度の不登校児童・生徒数増加に関する「文部科学省の分析」と、「個人的な連想」を綴ります。

あくまで人数から考えられる課題やその対応について、私自身の現場感も絡めながら、思い巡らしてみます。

🔷文部科学省の分析🔷

文部科学省は、不登校者数の増加の背景について下記の通りにまとめています。
(➡以降の文章は、私がざっくりと分かりやすく説明した文章です)。

🔷児童生徒の休養の必要性を明示した「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」の趣旨の浸透

➡不登校は問題行動ではなく、様々なかたちでの教育の受け方があり、休養も含めて、1人ひとりに見合った教育を受けるかたちがあることが浸透してきました。

🔷コロナ禍以降の保護者や児童生徒の登校に対 する意識の変化

➡新型コロナウイルスが蔓延し、親子共々、登校による感染リスクや予防的に体調管理することを重視するようになってきました。

🔷特別な配慮を必要とする児童生徒に対する早期からの適切な指導・必要な支援

➡様々な気持ちや課題を抱えている子どもたちの心身の状態を最優先に考えて、早い段階から登校しない、休ませる選択肢を含めた判断、手立てを行ってきました。

🔷生活リズムの不調等を抱える児童生徒に対する指導・支援に係る課題があったこと

➡様々な事情から、子どもたちの心身の不調、あるいは家族・友人などの人間関係の問題、学習や進路などの問題への気づきや対処が遅くなったり、支援に至らなかったりして、子どもたちの登校するエネルギーが低下し、登校に結びつかなくなっていました。

などを挙げています。

🔷個人的な連想🔷

私見では、文部科学省による分析内容に加え、昨年度同様に、以下の背景を実感するところです。

🔷教育、学びの多様化に伴う「学校」という存在や「登校」の習慣などへの感覚の変容

つまり、不登校児童・生徒の実情に合わせつつ、個々の休養も含めて、安心して豊かに過ごしたり学んだり出来る環境づくりが法制化されました。そして、「学校のクラスで学ばなければいけない」、「学校に登校しなければいけない」といった認識は薄れ、校内や校外の様々なかたちでの学習や登校のあり方でも良いという感覚が浸透するようになってきました。

🔷オンラインゲームやSNSツールの多様化に伴う、児童生徒の仮想空間への偏向

つまり、様々なオンライン上でのゲームや動画、SNSが増えていき、興味関心が現実生活から傾いていき、現実空間よりも仮想空間での生活が優先されています。

🔷興味・関心(主にオンラインゲームやSNS空間だが)による生活リズムの変化

つまり、仮想空間は、「国内外誰とでも交流出来る機会があること」、「1人で好きなようにコントロール出来る空間があるために、社会的な場面で決められたスケジュールに沿って生活しなくて済み、自由な時間に過ごすこと」で、24時間の使い方に変化が生まれています。

🔷家庭や学校、地域活動などの現実空間での人間関係への関心の低下

つまり、仮想空間での時間が楽しく、仮想空間でも現実生活で仲良い友人と繋がっていられ、繋がりたくない人たちは避けることが出来ます。仮想空間は、現実生活よりも心地良く、気楽であると分かるため、段々と現実生活で遭遇する人とのかかわりが減ってきます。

🔷現実空間に加え、オンライン空間やSNS空間への没入、それらに加えて登校時間に見合わない時間帯での心身の活動増による、子どもたちの神経を遣う時間と過敏さ、心身の疲労度の増大

つまり、24時間自由に過ごすことが出来、その時は精神的な充実感を得られるものの、それまでに備えて来た脳内システムや体内リズムが反応して、心身が過敏に反応して不調を訴えていくようになります。

もちろん、統計調査に基づいておらず、あくまで所感であるため、事実と乖離していたり、温度差も様々であったりすると思いますし、地域差もあるだろうことは付言しておきます。

🔶さいごに🔶

今回は、文部科学省 令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要から、「小・中学校の不登校者数」について取り上げました。

「不登校」は問題行動ではなく、あくまで様々な問題を抱えた子どもたちが、結果的に登校していない「現象」に過ぎません。

単なる「状態像」です。

「一刻も早く数を減らす」という考えだけではあまりにも短絡的過ぎます。なぜなら、結果には原因があるとするならば、1人1人に不登校までの背景があるのですから。その背景を知らずして、「不登校者数を減らす」というのは、余りにも雑な意見です。

大切なのは、子どもたちが1人1人安心して過ごせる環境、自分のペースで集中して学習や活動に取り組める環境の下で、子どもたちが1つ1つを吸収して、生きる力を培っていくことです。

周りは、今ある子どもたちが、成長したと自覚出来る機会を増やしていくことです。

子どもたちが、「出来た!」、「やった!」、「大丈夫」、「今ダメだけど次はやれる」などの感覚を、自分のペースで体験していきながら、彼らの成長を自他共に実感していく、そういう意識を大切にしていきたいと考えています

今回は、なんだかんだで文字数が増えてしまったため、次回以降に「児童・生徒の不登校者数の増加率」、「「高校生の不登校の実態」などについて、文部科学省の分析と個人的な連想について考えていきます。

ここまでご一読、本当にありがとうございました。

それでは、また次回!!!

🔶引用・参考資料🔶

●2023 文部科学省 誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)

●2025 文部科学省 令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要

🔶お知らせ🔶

親子関係の問題、お子様とのかかわり方、育児、DVのほか、発達段階(幼児期、児童期、思春期、青年期、壮年期)、発達面の課題、非行、ひきこもり、ストレス・不安・躁うつ・強迫・依存など様々な精神症状に関すること、自己理解、対人スキルといった個人や関係性に関わる内容、不登校、いじめ、特別支援、高校への進路支援など学校と関連する内容など、様々なご相談に対応させていただきます。

昨今、ポスト・コロナの時期も重なり、閉鎖的な風潮がある中、お1人に悩まれ続け、辛い思いをされている方も多くおられると思いますが、1人で抱え込まず、誰かに吐きだして、少し軽くなったり、気持ちに余裕が生まれたりしていくことも時には必要かもしれません。

人それぞれ必ずご自身で考える力は備えられています。しかし、精神的に余裕がない時には、その力を発揮することが難しくなります。ちょっとだけ、ゆっくり、じっくり、のんびりと、呟いたり、ご自身と見つめ合ったり、共有したりすると、ほっこりと、リラックス出来て、ご自身の感じる力や考える力が身についてくれれば何よりです。

何か思うところがありましたら、いつでもご相談をお受け致します。

🔶過去の記事🔶

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過去の【学齢期の子どもと心理】コラム by 安澤 好秀

Writing by 安澤 好秀


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