こんにちは。所属カウンセラーの船山です。
緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルスが治まったわけではないため、まだまだ予断を許さない状況ですね。
コロナ鬱に陥る方もいらっしゃるとのことで、コロナストレスケアにも注目が集まっています。
日頃からセルフケアを大切にし、この状況を明るく乗り越えられるよう、私たちもお手伝いができるよう日々精進しております。
さて、本日は「子どもが嘘をつく心理」についてお話させていただきます。
子育てをしていると、一度は「子どもに嘘をつかれた」という経験があることと思います。
時にはかわいい嘘にほっこりすることもありますが、いたずらや失敗をしたときにごまかすための嘘をつかれると、イラっとしてしまったり、将来嘘をつくような人間にはなってほしくないという想いから、叱りすぎてしまうことがあることをお聞きします。
今回は「嘘をついてしまう子どもの心理」についてお話したいと思います。
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自己防衛の心理が備わると嘘を吐き始める
人が嘘をつく理由の1つとして自己防衛の心理が働いている可能性が考えられます。
ミスをしてしまったときに、叱られないために嘘をつくことは、大人でもあると思います。
こうした「自己を守るために無意識的に起こる精神的な防衛メカニズム」のことを心理学用語で自己防衛の心理と呼びます。
この機能は成長していく過程で、子どもにとって辛い状況や困難な状況に陥った際に、こうすれば回避できるという方法を探していくうちに備わっていきます。
ついてはいけない嘘ももちろんあり、そこを教育することも大切ですが、全ての嘘が悪いわけではなく、考える能力が発達したために起こる自然な現象であることを念頭に置いてみてくださいね。
そうすることで、「嘘をつくなんて信じられない」というイライラから、「成長の一環として見守ろう」と、気持ちに少しでも余裕ができます。
嘘をつかずに済む環境を作る
絶対に子どもがいたずらをしたことが分かっている状況で、「いたずらしたでしょ?」と聞いてしまうと、怒られることを察したり、そう聞かれた時点でいけないことだったとわかって、「やってない」と子どもは答えたくなってしまいます。
先程お伝えした自己防衛の心理が働く状況に陥りやすくなります。
子供が何かをしてしまったことが分かっている場面では、敢えて聞き出すことはせずに、お子さん自身にフォーカスし人格否定をするようなことなく、してしまったことにのみ焦点を当てて叱ることが大切です。
例えば、
「壊した物を隠したでしょ?」と、ごまかそうとしたことに対して叱るのではなく、
「物を壊したらきちんと謝るんだよ」と、してしまったことに対して叱った方が効果的です。
嘘をついたことやごまかそうとしたことを叱り、さらにしてしまったことについても叱ってしまうと、結局何がいけなかったのか理解ができない子どもも中にはいます。
そのため、子どもの自己防衛の心理を引き出さないよう声の掛け方を工夫してみてくださいね。
また、なぜそのような嘘をついてしまったのかという背景にも注目することで、他の解決方法が見つかることがあったり、嘘をつく必要がなかったことに気が付いたりすることがあります。
本当のことを言った時は必ず褒める
よく「叱らないから本当のことを言って」と伝えてから、子どもが本当のことを話すと「なんでそんなことしたの?」「どうして嘘をつくの?」と結局叱ってしまうパターンをお聞きします。
そうなってしまうと、子どもは本当のことを言っても叱られると学習してしまい、どんどん本当のことを言えなくなってしまいます。
そのため、どのような場合でも子どもが本当のことを話したら必ず褒めてあげてくださいね。
褒め続けることで、「本当のことを話せば怒られない」と認識が変化し、嘘をつく行為自体は減らすことが可能です。
それだけで終わってしまうと、本来行った悪いことに対して改善が見られなくなってしまうこともあるため、やってしまったことに対してはきちんと叱り、嘘をついたことに対しては本当のことを話したら褒める、ということを意識してみてください。
本日お伝えさせていただいた通り、子どもが嘘をつき始めるということは、ある意味正常な成長過程の一環です。
嘘をつく回数が多いと感じる場合や嘘をついたことをなかなか認められないお子様には、嘘をついてしまう子どもの心理を理解し、声の掛け方を工夫することが大切です。
ただ叱ってしまうと余計自己防衛の心理が刺激される可能性があるため、子どもが嘘をついた時こそどうして嘘をつく行為に至ったのかという気持ちの背景を汲み取る必要があります。
そういった根本の気持ちに気づくことができると、嘘をつく行為以外にも効果が出ることがあります。
例えば、「片づけをしたくない!」とぐずっている子供に対して、「片づけをしなさい」と叱るだけではなく、「どうして片づけをしたくないのか」という根本の気持ちを探ると、「テレビが見たいから」「おやつを食べたいから」と他の理由が出てくることがあります。
テレビを見たいなら録画をして一旦片づけをする、おやつが食べたいなら時間を決めておやつを食べ終えてから片づけをする等代替案を出すと、いつまでも先延ばしにはせず、片づけにもきちんと取り組むことが多いです。
気持ちの背景を探り、その気持ちを丁寧に受け止めることで、子どもが納得して話を聞けるようになります。
これは私も現場でよく使っており、効果を感じている手段なので、皆様も是非試してみてくださいね。
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