COLUMNコラム

【精神科医が解説】2024年 幸せの旅

皆様、あけましておめでとうございます!

めでたい新年ですので、我が家で一番めでたい存在である愛犬の写真を共有させていただきます。可愛いですねっ!

この子もちょうど今月で2歳の誕生日を迎えます。生後3か月で我が家にお迎えしてから、あと数か月で早2年。
(写真は家に来てすぐの頃のもので、今は毛が伸び切ってアインシュタインみたいな顔になってます)

友人からは「独身でペット飼うと結婚できなくなるから、マジで気をつけろ」とキツく忠告されておりましたが、あながち間違いでは無かったかもしれません。

どうもこの子を見ていると母性のダムが決壊し、「ああ~~本当に可愛いね!なんでそんなに可愛いの?あ~~可愛いッッ!」を一日中繰り返し、気づいたら1年が終わってしまうのです。

私の場合、当時同棲していた交際相手(今の妻)と一緒に迎えた愛犬だったので、むしろ二人の楔のような存在になってくれましたが、もし一人と一匹だったら一体どうなっていたんでしょうか。

想像してみると、今とは全く違った人生を…というか最早 犬生 を歩んでいた可能性すら否定できず、思わず前足がすくんでしまいました。

私は、写真や動画を撮るのが好きです。

以前大学病院で勤務していたころ、自分の得意不得意を知るために「WAIS-Ⅳ」という心理検査を受けてみました。
その結果、言語理解とワーキングメモリーという能力が得意な一方、視覚情報を的確に認識したり処理する 知覚推理 という力が低いことが分かりました。

そして確かに日常生活の中でも、自分でも驚くような見落としや抜け落ちが少なからずあって、おそらく知覚推理の能力が高い妻からは怪訝な顔をされることもあります。

もしかすると私が写真や動画をよく撮るようになったのは、そんな自分の苦手な能力を補完するためでもあったのかもしれません。

人間は日々生きる中で、自身の五感を以て、大なり小なり無数の出来事を経験します。
その中には、タクシーの密室で運転手にオナラをされた、みたいな一時(?)の苦しみもあれば、強い後悔や怒り、悲しみなどの激しい感情を伴う出来事もあります。

でも、あの Mr.Children も、私の大好きな名曲 ’’ Tomorrow never knows’’ の中で歌っていますよね。

「人は悲しいくらい 忘れていく生き物 愛される喜びも 寂しい過去も」…と。

人間は、自分の記憶を正確に保持し続けることはできず、たとえどんなに強い感情を伴っていたとしても、記憶は長い人生の中で少しずつ形を変えてしまいます。
あるときは美化なのかもしれないし、逆にネガティブに修飾されることだってあるでしょう。

私も今振り返ると、あの時されたオナラは何かしらの法律に引っかかるレベルのものだったと思っていますが、補正がかかっている可能性は否定できません。

そんな中で、自分が撮りためた写真や動画は、いわばタイムマシンのように私を当時に引き戻してくれます。

映像の中には、確かに自分が通り過ぎた過去があります。

もちろん、残っているのは映像と音だけで、匂いも、感触も、その時感じた感情も記録されていません。
それどころか映像や音ですら、そもそも二次元的なものであったりするし、自分の目や耳で感じたのとまったく同じようには記録されていないのです。

しかし、たとえ当時の感情、五感すべてで受け取った感覚を正確に再現できなくても、今この瞬間、心が動くのを感じられます。

「今の自分の視点で」過去を振り返るからこそ、気づける何かがあります。
変えられない過去があるからこそ、今を見つめて、新しい未来を想像し、創造することができます。

言葉では説明しがたい、けれども、これからきっと大切にしなければいけない思いや感情が、自分の中に今湧き上がってくるのを感じられませんか?

このコラムでは毎月、

私が精神科医として患者さんと接する中で手に入れ、磨き上げてきた様々な武器
つまりは「幸せになるコツ」

を紹介していく、というコンセプトで連載をしております。

今、再び1年の始まりを迎えて、2024年をどんな1年にしようか考えてみました。

昨年、自分が何かを成したのか、はたまた例年のごとく時の流れに身をまかせただけなのか、自分でもよく分かりません。

でも振り返ると、2023年もいっぱい写真を撮っていました。

見ているとついニヤけてしまったり、胸の中から暖かくなってくるような写真もあれば、穴があったら自分を殴り倒して埋めたくなる写真もあります。

そして写真を見返しているうちにふと、漠然とですが思ったのです。

自分の「幸せ」を見つめなおす1年にしよう。

これが、私の2024年の目標です。

結婚して家庭を築き、私の生活もこれまでとは大きく変わりました。
今は妻と愛犬と3人での暮らしですが、今後新たな命にも恵まれるかもしれません。

一方で、変わらないこともあります。

いつも支えてくれる家族、連絡の1時間後には集まれる友達、困ったら助けてくれる同僚や上司。

人間は生きながら、緩やかに死に向かって歩いています。

私の大切な人たちは、その残りの命を、私と過ごすことに使ってくれているわけです。

ここ数年で、私の「幸せ」の概念が、少しずつ変わってきたのを感じています。

自分にとっての「幸せ」は、「人」の中にあるんだ。

今はまだ、漠然とこのような表現しかできません。

けれどふとした瞬間、ハッキリとそう感じることが、少しずつ増えてきました。

2024年を終える頃、自分の「幸せ」を全て明確に言語化できるようになっているとも考えていません。
むしろそんなにシンプルでつまらない人生であってほしくないし、死ぬまで分からないくらいがちょうどいいと思っています。

それでも、たとえ答えが出なくとも、今まで以上に自分にとっての「幸せ」を深掘りしていきたい。

「幸せ」とは何か。

明確な答えが分からずとも、言葉では形容しがたいものでも、確かに「幸せだ」と感じられる時間はあります。

自分自身だけでなく周りの人たちの中に、欲を言えばこのコラムを読んでくださった方々の中にも、そんな時間が増えていくといいなぁと思っています。

夫として、家族として、友人として、精神科医として、一人の人間として、できることは何か。

「幸せな時間」を増やすため、人に、人間関係に重きを置き、そのうえで何をすべきで、何ができるのか。

今年もまた、このコラムを通じて皆さんと一緒に考えていけたらと思います。

 

それでは、本日はこのあたりで。

また次回のコラムでお会いしましょう!

※過去のコラムはこちら↓からご覧いただけます。

【メンタルヘルス】精神科医T.Sコラム


 

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Writing by T.S

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