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人間関係を豊かにするコミュニケーション・第一印象の大切さ

皆様、こんにちは
メンタルヘルスケア&マネジメントサロン代表・公認心理師の小高千枝です。

新年度(新学期)がはじまりましたね。
コロナ禍におきましても新しい環境を迎えるタイミングはいつの時代も変わりなく
新しい場所、新しい時間、そして、新しい人間関係とワクワクドキドキな楽しみとともに
緊張感や不安感が強い方も多いことと思います。

先日、フジテレビ「ノンストップ」様にて初対面の方とのコミュニケーション方法についてお伝えさせて頂きました。
(コーナー監修となります)
お伝えさせて頂く時間は短かったため、この場をお借りして新しい環境での人間関係構築のためのコミュニケーションについて
お伝えさせて頂きます。


コーナーのテーマ
「入学式、入社式、自分から声を かける?かけない?」

初対面で好印象な声かけについて

①初対面の印象
【メラビアンの法則・「7-38-55ルール」】
会話の印象を決める要因の9割は視覚・聴覚情報であるという法則
言語情報が7% 、聴覚情報が38% 、視覚情報が55% の割合で、相手の印象に影響を与えます。
「7-38-55ルール」

聴覚情報と視覚情報は「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)」とも言われています。
相手への印象は、非言語コミュニケーション(93%)が大きく影響するのです。

そのため、聴覚・視覚情報を意識することが大切になります。

②初対面におけるコミュニ―ションの在り方
▽笑顔(口角をあげて話しかける)

▽清潔感のある服装や髪型(耳が見えるとよりOK)
→ 顔は心の開閉度をあらわすと言われており、髪の毛で顔が隠れていると心を閉ざしている印象を与えます。
特に現代においてはマスクで表情が見えにくいため、出来る限り表情がわかりやすいようにした方がいいでしょう。

▽目を見て話す(見すぎは注意)
→ 上記同様にマスクをしていて、顔が見えない状態のため目を開いてしっかりと相手の目を見る。
ただし、見すぎてしまうことも相手が警戒する可能性もありますので程よく目線をそらすことも意識してみてください。

初頭効果と親近効果

【初頭効果】
人は相手を第一印象で認識する傾向があるという心理効果
そのため、第一印象はとても重要であることが言えます。

【親近効果】
終盤に与えられた情報でその人の印象や行動が決定されやすいという心理効果
人は複数の情報を元に判断する際に最後に与えられた情報に左右されやすいと言われています。

<初頭効果と親近効果の使い分け>
▽自分に対して関心が低い相手はこちらの話を最後まで聞いてくれる可能性が低いと言えます。
そのため、相手にとって重要な話題や情報などをはじめに持ってくることで、相手の関心を引きつける初頭効果の活用が有効です。

▽相手が自分に関心を持っている場合、焦らずにゆとりをもって話をすすめることができます。
相手が更に興味をもってくれるように、情報を小出しに提示しながら、最後に最も重要な情報を伝える親近効果の活用が有効です。

初対面の方への声かけの内容について

▽お天気や気候など誰にでも共通する話題から入ると抵抗感なく話が進むでしょう

▽子どものことや共通するテーマについて初めは話を進めると思いますが、あまり深く話過ぎない方が良いでしょう
(自分も相手のことも)
ツァイガルニク効果
中途半端に中断していることは記憶に残りやすいという心理効果。
話を全てしてしまうよりも、途中でやめることで次の話も聞きたいと思ってもらえることに繋がる

▽話をしながら、興味関心のあることや共通点を探していく
※初対面の人と仲良くなるためには「類似性」が大切。親しくなるにつれて「相補性」の重要度が深まっていく

▽ハロー効果(後光効果)
対象に権威を感じると評価が変化するという心理効果
目立つ印象が優れていると、その他のことも優れていると感じるバイアス
第一印象でポジティブな部分を強調すれば、その後の人間関係をよくすることにも繋がります。
・身だしなみがきちんとしていて清潔感がある
・学歴や経歴が素晴らしい
・英語など語学力のスキルがある
など

ハロー効果は人間関係の構築において有効に働くと言われていますが、その効果を活用するためには、対象となる相手が
どのような関係性を求め、その背景にある日常の生活スタイルや価値観を念頭に置いておかないと逆効果にもなります。
そのため、程よいバランスで使うことが大切です。

他者評価を気にするあまりに、ハロー効果に頼る傾向がある方もいますが、あくまでも一時的な効果のものとして
依存的にならないようにしましょう。

コミュニケーションをとるための注意点

初対面の相手が自分をノンバーバルコミュニケーションで判断するように、
こちらも相手をノンバーバルな面で判断せざるを得ない状況でもあります。

そのため、仕草や簡単な言動の様子から相手との距離感を考え、少しずつ関係性を深めていくことが大切です。
※注意:ただし、初頭効果として第一印象が悪いからと言って、相手のことを決めつけないようにしてください

▽心を閉ざしている
・相手の顔(目)を見ない、もしくはそらす
・髪の毛で自分の顔を隠している
・目をきゅっと細める(目を細めて笑う笑い方などではなく、やや疑うように)

▽飽きている
・足を頻繁に組み替える
・耳を頻繁に触る

▽距離感を詰めて来る人(承認欲求、依存関係になりやすい傾向)
・仲良くしようとしてくれることはいいが、距離感を間違えると依存的になってしまうことも
・SNSのフォローなどを必要以上に要求している人
・初対面で色々と教えたがったり上に立とうとする姿勢を見せて来る人

など

これからの時期、関係性を深めていくタイミングでもあるかと思います。
完璧な人はいませんし、100%相性がいい方ともそう簡単には出会うことは難しいです。
ただ、歩み寄り譲歩し、そして、お互いを尊重・尊敬しあい大切にしあえる関係は築くことができます。
衝突や気に入らないこともあるかと思いますが、そういった経験は人としての成長を促してくれるものです。

私も心理職をしながら、多々人間関係の問題にはぶつかっています。
今は立場として仕事として向き合わなくてはいけないこと、家族としての在り方の人間関係の問題は普通に抱えていますが
余計なストレス、無駄な関係性はほぼ無くなりました。

この1年の生活環境の変化でもだいぶ整理されましたが、それ以前から、関わることへの質を高めていくことで
必然的に人間関係も変わってきたと感じます。

2021年4月からの1年間、皆様にとって日常を丁寧に、心豊かな生き方を選択されてくださいね。

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