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5月のはじまり「5月病・コロナストレスとの上手な付き合い方」

皆様、こんにちは
メンタルヘルスケア&マネジメントサロン代表・公認心理師の小高千枝です。

今日から5月がはじまりましたね。
緊急事態宣言が再発令され、明るい気持ちにはなかなかなれない毎日でいらっしゃるかと思いますが
今日は優しい気持ちになるお話からお伝えしたいと思います。

5月1日はフランスではスズランの日と言われています。

大切な方とスズランを贈り合い、そのスズランをもらった方は幸せになると言われているそうですよ。

私も以前にスズランを贈ったり、頂いたり。
毎年この時期になると、あたたかな気持ちが蘇ってきます。

今日はフラワーアーティストの友人が「シェアしていいよ」とSNSへ投稿をしていた写真を頂きました。
ステキな5月のはじまりとなりますよう、皆様とシェアをさせて頂きたいと思います。


“5月病(適応障害)”新しい環境における自分の心との対話

4月から新年度がはじまり、今年は去年とはまた違った意識、環境の中でこのコロナ禍の1か月を過ごされたことと思います。
弊社では企業様の新人研修や新卒者面談など毎年行わせて頂いておりますが
去年は新人研修が中止となり、今年は大人数の研修ではなく少人数でのグループセッションで開催など
状況、時代の流れに沿って人事の方と相談をしながら対応方法を考えて進めさせて頂いておりました。

毎年企業様からは、4月に無我夢中で頑張ってこられた新入社員の皆さまのお気持ちにどう寄り添うべきか。ご相談が増える時期でもあります。

そして、今は「コロナストレス」「コロナうつ」などコロナに関する心的負荷の問題も同時にテーマとしてあがってきます。

GWのお休み明け。力が入らず4月のペースを取り戻すことが大変だというご相談。
そして、サービス業やマスコミ関係の企業さまからは、世間がお休みの時に稼働されているため、
学生時代のご友人たちが普通にお休みをされている姿に影響され、羨ましい気持ちからモチベーション低下。
コロナの環境に慣れてはきたものの、新生活における新しい環境と衛星などへの配慮に対するコロナストレスの発生。
ネガティブスパイラルに陥ってしまわれたあとの回復についてなど。

頭ではわかっているものの、お休みをされているご友人を羨ましく思ってしまうこと。
お若いとどうしてもそう思ってしまいますよね。

「今の自分の立場を理解しなくてはいけない」
「新入社員だから頑張らなくてはいけない」
「今、やらなくてはいけない」

「〜しなくてはいけない」「〜でなければならない」と“禁止令”を課し、
本音に蓋をして過ごしてしまうことでご自分の首を締めている可能性もあるのです。

もちろん気持ちを奮い立たせ、本気で頑張らなくてはいけない時期はあります。人生の中で大切な経験です。
ただ、「(学生時代の友だちが)羨ましいなぁ」と、ご自分の本音を認めつつ、今ある姿、置かれている立場をゆっくりみつめると少しずつ前向きな気持ちが芽生え、気持ちに折り合いをつけることもできるようになっていきます。

自己承認の時間を設ける

去年とはまた違うコロナ禍において、4月から1か月築き上げてきた日常生活、そして組織の中の自分に対し
どんなことでもいいです。

「研修がんばった!現場でもがんばってる!」
「相談ができる同期の仲間ができた」
「ひとつ仕事を覚えることができた」

“できた自分”“できている自分”をまずは認めて差し上げてください。

そして、あまり無理をせず、ゆっくりとのんびり過ごす時間を意識的に設けてみてくださいね。

何にもとらわれず、自分だけの空間で、自分だけの自己満足の時間を過ごしてみると、気持ちが解放され、楽観性が芽生えてきます。凝り固まった心もゆっくりとほぐれて来ます。

心が満たされてくると、ご自分を客観視することができるようになり、視野が広がります。皆さんを支えてくれている人、見守ってくれている人。ご自分の安心できる居場所(マズローの欲求段階の「所属と愛の欲求」)が感じられるようになり、明るい気持ちがまた再燃してきます。

「5月病」=「適応障害」について

平成27年12月1日に施行された労働者数50人以上の事業場へのストレスチェック制度。
ストレスチェックの実施が義務付けられましたが、弊社も高ストレス者が出た企業さまからご相談を頂き、実際に会社へ足を運び、社員の皆さまのカウンセリングなどへも携わらせて頂いております。

ストレスチェックの結果以外への面談以外にも、心理分析テスト(エゴグラム・体癖論)を受けて頂くことで、
自己分析から自己受容、そして対人コミュニケーションの在り方、仕事に対する取り組み方を身につけて頂き、セルフコントロールができるようにサポートさせて頂いております。

適度なストレスは人間の原動力にもなります。セッションを受けられた方は、ストレスとうまくお付き合いをすることや、共存できるようになられる方が大半です。

心に問題や高ストレスを抱えた方が増えているとも言われている現代ですが、現代における、うつ病、躁鬱の状況。厚生労働省が実施している患者調査によれば日本の気分障害患者数は

2002年から71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人、2014年には1,116万人と、著しく増加しています。

ただ「最近うつ病が増えた」と強調されることがありますが、数字の解釈には注意が必要とも言われています。
診断基準が少し変わることによって、診断される患者数にかなりの差が出てくるのです。

しかしながら、現代においてはストレスを抱えている人が多いことは事実。
特に男性よりも女性の方が「うつ病」になりやすいと言われています。今年はコロナのことも絡んできておりますので、その理由について掘り下げていきたいと思います。

女性が男性に比べてうつ状態、うつ病になりやすいのは、いわゆる5月病とも言われている「適応障害」になりやすいためです。

女性は男性よりもライフイベントが多く(就職、結婚、妊娠、子育て、産休育休、引っ越し、復職など。。。)
その都度環境に適応すること、順応することに気持ちを切り替えなくてはいけない。そういったことなどが影響していると言われています。

サロン

適応障害の主な症状

1.不安気分を伴うもの:不安、心配、いらいら感、焦り、緊張感など
2.抑うつ気分(気分が重く、暗くなる)を伴うもの:希望を見出せない、涙もろい
3.行為の障害を伴うもの:社会規範や規則に適応できない
4.攻撃的な行動:暴飲暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなど
5.身体的愁訴(しゅうそ):疲労感、頭痛、不眠、多汗、めまいなど身体的症状
6.引きこもりを伴うもの:社会的引きこもり
※子どもの場合は、指しゃぶりや赤ちゃん言葉などのいわゆる「赤ちゃん返り」がみられることもあります。

GW明けに、学生や新入社員が心身に不調が表れる症状を「5月病」といいますが「適応障害」が正式名となります。

環境に適応できずに、やる気が出ず、食欲不振や睡眠障害などの症状が出てしまう。また、この適応障害は学生や新入社員だけに起こるのではありません。

新しい環境に適応できない、という場面は、転職や退職、結婚や引越しと様々な機会に訪れると言われています。適応障害がひどくなり、持続的な抑うつ気分、興味・関心の喪失、食欲低下、不眠などが続く場合は、うつ病の入口に差し掛かっている可能性もありますため、早期ケアの必要性も出て来ます。

緊急事態宣言が再発令され、外出もままならないGWとなってしまいましたが、皆様の心の状態。体の状態をベストに保つためにも、今年のGWも穏やかな日々の中で、ゆっくりと皆さんにあった心と体のケアについて考えてみてくださいね。

6月になりますと、梅雨時期に発生する低気圧の影響から「6月病」という言葉も出て参ります。
未然予防として、以前に執筆いたしました6月病の記事もご紹介をさせて頂きます。
ご参考までにご覧ください。

【お天気に左右されない“メンタルヘルス対策”~6月病に流されない】
https://odakachie.com/chie_blog/4729/


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