COLUMNコラム

【遠回りこそ近道】結果を出した先にあるダイエットメンタルトレーニング

みなさまこんにちは。メンタルトレーナーの森下です。

暑い(暑すぎる)夏、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
熱中症が心配だから日中はなるべく外出をさけ、室内で過ごしている人はたくさんいらっしゃるかと思います。

僕はと言いますと、涼しい環境に慣れてしまうと余計熱中症になりやすいと思っているので、
あえて暑い時間にジョギングしたり、筋トレをしたりして暑さに慣れるようにしています。
(熱中症になって仕事に支障が出ないように塩分や水分補給、栄養管理などはしっかりしております。一般の方にはオススメしませんので、ご無理をなさらないようにしてくださいね。)

良くも悪くも人は慣れてしまう生き物ですから、ラクな環境に身を置くとどんどん堕落してしまうし、厳しい環境に身を置いていくことで「タフ」な自分が築き上げられていきます。

あえて厳しい環境に身を置くことを選択するのは勇気のいることですが、
「慣れる時がくるだろう」と理解しておく、経験しておくことは何事においても大事だなと感じております。

さて、話は少し変わりますが、
今までのダイエットメントレコラムでは、痩せることが目的なのではなく、ダイエットをすることで得られるものが大切であるということについて触れてきましたが、なかなか最初からそこに気づける人は多くはないと感じております。

そこで今回のコラムでは、「まずは結果(痩せること)を目指すことでその先に見えてくるものも変わってくる」という内容をお伝えしていきたいと思います。

ダイエットだけではなく仕事や人間関係にも言えることだと感じています。
ぜひご覧ください!

 


結果とモチベーション

「なにがなんでも痩せてやる!」と自分に言い聞かせて、ダイエットを開始する人は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、最初は意気込んで取り組んではみたものの、辛くなってしまい途中で断念してしまう、というのはよく聞く話ですよね。

「何がなんでも”結果”を求めて頑張る!」という心構えは素晴らしいことです。”結果”というのは分かりやすく目標を立てやすいので、どうしても”結果”には意識がいってしまうもの。

しかし、それが度を越して、結果を出すこと(ダイエットの場合、体重を減らすこと)だけが目的になってしまうと、モチベーションを継続することができず、途中で断念してしまったり、心身の健康を崩してしまったりとデメリットも多くなります。

結果を出すためだけにやっている状態では、結果の出来、不出来によってモチベーションは浮き沈みをします。

例えば。。。
体重が減り始めたときには、結果が現れて「楽しい!」「頑張ろう!」と感じると思います。
ただ停滞期を迎え、体重が減らなくなってきた時には、楽しさを感じづらくなり、逆に不安や焦りが出てくる傾向がみられると思います。

ダイエットだけに限らずなんでもそうですが、結果を出し続けるなんてことは限りなく不可能です。
ずっと体重が減り続けていたら…体重なくなってしまいます…(笑)

つまり、結果で高まるモチベーションというのは浮き沈みが激しいということです。
結果が出てる時はモチベーションが高まり、結果が出なくなるとモチベーションは下がる。単純ですね。

ですが結果を出し続けるのは不可能なので、いつか必ずモチベーションは下がってしまうということになります。

ダイエットを継続しようと思ったら、結果以外のものでモチベーションを高めていく必要があります。

結果と幸福感情

結果を出すことで感じられる幸福感情はほんの一瞬。

例えば予約の取れないお寿司屋さんで、高級なお寿司を食べたとしましょう。
お店に行ったその時は、お寿司が美味しいという満足感でしたり、なかなか来れないところにいる優越感だったりと幸福感情は確かに高まるはずです。

でも数ヶ月後、数年後にその時と同じようにその幸福感情をキープしているかと言われたらそうじゃないと思うんです。
お店を出たその後から、少しずつ幸福感情は低下し、「今度は別のいいお店に…」といった形でより幸福感情が高まるものを探しはじめるわけです。

そして更に厄介なのは結果を出すことで得られる幸福感情にはエスカレート性があるということです。
フェラーリのようなスーパーカーを乗って幸福感情を高めている人は、普通の軽自動車を乗ったところであまり幸福感情は高まりません。
もっと高級なかっこいいスーパーカーを手に入れないと気が済まなくなってきます。お金が無限にあればいいのですが、そういう人はほとんどいないので、これもいつかは限界がきてしまいます。

痩せることで得られる達成感だったり、優越感だったりも同じことが言えます。
僕自身もそうですが、「あれ?痩せた?」と言われたら悪い気はしませんしね。

このような感じで高まりやすいけれども低下しやすい幸福感情は、ヘドニア(快楽的幸福感情)と呼ばれていて、どんどん次の快楽を求めないと維持できなくなってしまいます。

でも、先ほども言った通り結果を出し続けるなんてのは到底無理です。
すると幸福感情は高まらなくなり、頑張れなくなり、楽しくなくなり、継続できなくなる。苦しくなってしまうというわけです。
より良い方へ進むためのダイエットのはずなのにこれでは本末転倒ですよね。

継続していくには、継続できる幸福感情を感じることが大切で、そのためには自分自身の成長や、充実感を感じられるようにすることです。

「自分で立てた目標を達成できた!」とか「毎日が楽しい!」と思えるようなことがそれにあたります。

僕自身がランニングを日課にできたのも、達成感や充実感を感じられているからです。
比較的、早朝に走りにいくことが多いのですが、正直言うとまだ寝ていたい時もありますし、
面倒くさいなと思うこともあったりします。

ですが、その気持ちを乗り越えて走った後の達成感や充実感は何事にも変えがたく、
1日のモチベーションや集中力も高まり、身体の変化はもちろん、仕事にも良い影響を生み出していると実感しています。

これがダイエット目的であったり、マラソン大会に出るためだけに走っていたとしたら、いつかは続かなくなってしまっていたでしょう。

継続できる(持続的な)幸福感情はユーダイモニアと呼び、このユーダイモニアを感じることが出来れば、多少の辛いことは乗り越えられるし、困難に向かってチャレンジすることも出来る。心の充電が多い方が頑張れるんですね。

ある程度結果を出そうと思ったら、多少のしんどいことだったり、やりたくないこともやらなきゃいけないわけで、そのためには結果ではなく、成長だったり日々の充実感を高めていくことの方が重要だったりします。

結果を求めて気づくこともある

とは言え、結果を求めてこそ気づくこともあったりします。
百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、自分の経験に勝る学びはないのです。

例えば登山を始めたばかりの人がいたとして、いきなりエベレストは目指さないはずなんです。そもそもエベレストを目指すなんていう発想すらないのかもしれません。

でも最初は高尾山(東京にある山)だったり富士山みたいに注目されている山を登ったら、登山の面白さが強くなり、達成体験を得ることで、次はもっと…という流れの先にエベレストが待ってるような感じだと思うんです。
(僕は山登りはしませんが。。。)

つまり、結果を出して見た景色によって、気づくことや感じたりすることがあるということです。

ダイエットに関してもそうで、一度痩せてみないとわからないこともたくさんあるんです。
念のためにお伝えしておくと、僕はダイエットはあくまでも”人生を豊にするための手段”であり、ダイエットで痩せることが目的だとは思っていません。

冒頭でもお伝えした通り、ダイエットに取り組む過程で得られる気づきであったり自信や経験が、自分を成長させてくれます。
そこにダイエットの価値はあると思うのです。

ですが、最初からそこに気づける人というのは稀で、多くの人は周りからよく見られたい、チヤホヤされたいというような動機がほとんではないでしょうか。

一度どんな形であれ結果を出してみることで、
「あ、このまま無理なダイエットをしてたら体調崩すな」
「あれ、痩せたのにチヤホヤされない…」
「私は変わったのに(痩せたのに)周りの人は変わってくれない…」
ということに気づいて向き合うことも大切です。

結果だけを求めることは、モチベーションや幸福感情の観点から見てもあまりオススメは出来ませんが、まったく結果を度外視してしまうのもどうなのでしょう?

結果を求めるからこそ、そこに成長や気づきといったプロセスが生まれます。
そしてその成長や気づきから新たな結果(目標)に向かうことができるんです!

いかがでしたでしょうか。
一回その景色を見てから(痩せてから)それだけではダメだと気づく…というのは一見遠回りのような気がしてしまうかもしれません。
ですが、ほとんどの人は頭ではわかっていても、自分で気が付かないと行動に移せないんです。
「終わりよければ全てよし」の精神で、そうしたことも自分の成長へと繋ぐことができればOKだと思います!

遠回りが一番の近道ですよ!


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Writing by 森下

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