みなさまこんにちは。
所属メンタルトレーナーの森下です。
前回と前々回から「才能は伸ばしていくことができるのか」をテーマに
天才と呼ばれている人たちの幼少期や、才能を伸ばしていくために必要なマインドセット(考え方)についてご紹介いたしました。
過去2回分の記事を先にお読みいただくと、よりご理解が深まると思います。
是非、ご覧ください。
過去の記事はこちらから
【心理コラム】「才能は生まれつきのものなのか?① 〜天才は子どもの頃から天才?〜」
才能を伸ばし、成長し続けていくためには
「能力は生まれた時点で決まっていて伸ばすことが出来ない」と考える固定思考ではなく、
「能力は自分の努力次第で伸ばしていくことが出来る」と言う成長思考でいることが大切です。
今回は、どのようにすれば成長思考になることができるのかをご紹介したいと思います。
<成長思考になるためには>
前回の記事で、いかに子どもの頃の環境が「固定思考」を作り上げてしまうのかをお分かりいただけたかと思います。
「もう僕は固定思考だから成長思考にはなれないんだ…」
とお考えのあなた、もうそれこそまさに固定思考的な考え方です。
今が固定思考になってしまっているとしても、成長思考に変えていくことはできます!
実際、学生時代の僕は固定思考の塊でした。
ですが、今ではメンタルトレーニングを行い成長思考の考え方も出来るようになってきています。
この分野では成長思考で考えられるんだけど、この分野は固定思考になりがち…ということもあります。
トレーニングをしたからと言って急に成長思考になることはありません。
徐々にトレーニングをしていくことで成長思考になっていくのです。
まずは、子どもを成長思考に育てるための接し方からご紹介します。
成長思考は「努力や学びによって成長すること」をモチベーションとしています。
子どもをそのように導くために親は「努力」や「プロセス」にフォーカスした声かけを意識してみてください。
「今日は長い間、集中してトレーニングに打ち込めていたね」
「一生懸命頑張る姿が見れて嬉しいよ!その時の気分はどうだった?」
「今回はうまくいかなかったけど、次はどうやったらうまくいくか一緒に考えてみよう」
「もうちょっと頑張ってみよう!一緒に頑張れば必ず出来るようになる!」
結果や周りとの比較で褒めてしまいがちですが、そうではなく、
「努力やプロセスを大切にすることが成長につながるんだ」というメッセージを伝えてあげてください。
声かけも大事ですが、それよりも一番大切なのは、親が努力している姿を見せてあげることです。
アメリカの社会学者であるジェイムス・ボールドウィン氏の言葉に
「子どもは大人の言うことを聞くのは得意ではないが、真似をするのは抜群にうまい」
という言葉があります。
子どもは大人の行動をよく見ています。
「努力が大切だ」といっておきながら親が努力している姿を見せていなければなんの説得力もありません。
親が率先して夢や目標に向かってチャレンジをして、失敗をしてみてください。
そしてその失敗から学び、努力して目標を達成する姿を見せてあげてください。
先日、3歳の息子とサッカーをして遊んでいた時のことです。
最初は楽しそうにボールを蹴っていたのですが、空振りをした悔しさからか、怒って「もうやらない」とぐずり出してしまいました。
それを見て、僕もわざと空振りをして
「あー、空振りしちゃった!次はもう少し早く足を振ってみようかな」と息子に聞こえるように独り言をして、もう一回空振り。
また「くそー、今度はしっかりボールをよく見てキックだ」と独り言をして、今度はボールをちゃんと蹴りました。
そして「ほら、ちゃんと練習をすればできるようになるんだよ」と息子に伝えると、
そこから何か感じてくれたのか空振りをしてもそこまで大きく怒ることもなくなりました。(単純ですね笑)
その後は、何かできないことがあると「練習しないと」と言って頑張る姿を見せてくれるようになってきました。
(まだ、たまに怒ってグズリますが…笑)
親が実際に夢も持って挑戦し、失敗を繰り返す中で努力をして成長していく姿を見せていくことが、
子どもにとって一番の親からの良いアプローチなのではないでしょうか?
<成長思考のトレーニング>
子どもを成長思考に育てたいのなら、まずは親が成長思考にならないといけません。
だからといって、成長思考になるために周りの人たちばかりに頼っているだけではダメです。
ここでは自分で成長思考を育てるためのトレーニングや考え方をご紹介していきます。
▽マインドセットとはどういうものか知ること
まずトレーニングの第一歩としては「マインドセット」とは何かを知ることです。
固定思考と成長思考を理解し、
「才能は生まれつき決まったものではなく、努力によって伸ばすことが出来る」ことを知ることです。
今回のこのコラムのシリーズを読んでくださった方は第一歩はもうOKですよね?
お子様を成長思考に育てていきたいと考えた方は、ぜひ「能力は伸ばしていける」ということを教えてあげてください。
▽小さなチャレンジを積み重ねていくこと
固定思考と成長思考をどういうものかを理解したら、まずはどんなことでも良いので小さなチャレンジを繰り返し行っていきましょう。
自分が「これなら行ける!出来そうだ!」と思えるくらいのチャレンジがちょうどいいです。
NGな目標の立て方
・簡単すぎる→退屈になってしまうので続かない、努力をしなくても出来てしまう。
・難しすぎる→途中で諦めてしまったり、チャレンジする前から諦めてしまう。
・周りの目を気にする→自分で決めた目標ではないので続かない。チャレンジから避けてしまう。
goodな目標の立て方
・自分のペースで行う(無理しすぎない)
・自分のプランや工夫を入れる(自己決定)
・「ちょっと頑張ればいけそうだ!出来そうだ!」くらいのチャレンジ
小さなチャレンジはほんの少しですが、自分を成長させていきます。
1回のチャレンジでは成長を実感出来ないかもしれませんが、
小さなチャレンジを積み重ねていくことで、やがて大きな成長へと繋がっていきます。
半年後、1年後、5年後…
振り返った時に小さなチャレンジが大きな成長へと繋がった時に、
努力を積み重ね能力が伸びたと実感出来るようになります。
▽失敗から学び、成功する体験を増やしていくこと
チャレンジには失敗はつきものです。
失敗を恐れていてはチャレンジは出来ません。
まずは失敗は悪いものではないということを理解することです。
偉人たち、プロフェッショナルな人たちのドキュメンタリーや書籍を読んでみるのも良いでしょう。
そうすればいかに、そうした人たちが失敗を経験してきたのかが分かると思います。
そして失敗から学び、改善し乗り越えて成功を掴み取ったということもわかります。
小さなチャレンジを繰り返している内に、時には失敗もすることでしょう。
失敗をしたらなぜ失敗をしたかを分析するクセをつけていってください。
失敗から学び、改善していくことで出来なかったことが次第に出来るようになっていきます。
失敗しても諦めず、困難を乗り越える経験が、自分の努力次第で能力は伸ばせると思えるキッカケとなります。
<まとめ>
▽能力を伸ばしていけるかはマインドセット(考え方)次第
▽能力は生まれつき決まったものと考えるのではなく(固定思考)、能力は努力によって伸ばせると考える(成長思考)
▽子どもを成長思考に導くには「努力」や「プロセス」にフォーカスした声かけを心がける
▽今が固定思考だとしても、トレーニングすることで成長思考になれる
能力は生まれつきのものではなく、努力によって伸ばしていくことが出来ます。
誰もが天才になれる可能性を秘めているという事です。
自分の可能性、子どもの可能性を信じて、夢に向かって挑戦し続けて欲しいと思っています!
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