COLUMNコラム

【子育てメントレ】子どものやる気を奪うやってしまいがちな行動とは…?

みなさんこんにちは。メンタルトレーナーの森下です。

皆さん梅雨は好きですか?

梅雨というと雨ばかりでジメっとしていてどちらかといえばネガティブに捉えてしまう方も多いと思います。
僕もどちらかと言えば梅雨は苦手で、最近はマスクをつけているのがキツくなってきました…

ですが見方を変えれば、マイナスイオンがてんこ盛り、夏の訪れが聞こえる、紫陽花も綺麗だね
とポジティブな要素もありますよね。

コロナ不安やコロナ鬱といったワードが日々テレビなどのメディアで取り上げられていますが、
どんな状況でも自分次第で物事の見方が変わるんだなと感じた、ジメジメの今日この頃です。

さて、今回のコラムは「◯◯をすると子どものやる気を奪ってしまうので気をつけましょう」という内容です。

梅雨やコロナの影響で子どもと家で時間を過ごす機会が多くなっていると思います。
子どもと接する中で多くのお父さんお母さんがやってしまっているのでは、という内容なので
ぜひお子様との接し方のヒントにしていただければと思います。

それではどうぞご覧ください。


 

ご褒美はモチベーションの質を下げる

子どもに何かして欲しい時に手っ取り早く「モノで釣る」という方法をしていませんでしょうか。

「百円あげるからゴミ捨て行ってきて」
「宿題終わったらゲームしていいよ」
「今度のテストでいい点数取ったらスマホを買ってあげる」

自分も子どもの頃を振り返るとよく母親から言われていました。
「今度(水泳の大会で)全国大会行ったら携帯買って」と自分から交渉なんかもしてました。笑

「ご褒美をあげる」という方法は、やる気を高めるための手っ取り早い方法としてよく使われています。

確かに「ご褒美をあげるから◯◯をしてね」という交換条件付きの報酬でアプローチをすると

「100円もらえるなら喜んでゴミを捨てにいくよ」
「ゲームをしたいら仕方なく勉強をやるか…」
「スマホを買ってもらうために何がなんでもいい点数を取ってやる」

というようにモチベーションは一気に高まります。

しかし、やる気が高まる一方でたくさんのデメリットを産んでしまうということも理解しなければいけません。

手っ取り早く楽だからというだけで、ご褒美(報酬)でやらせてばかりいると長期的に見ると
子どもの成長の観点から言えば大変なことになりかねないのです。

ご褒美は燃え尽きの原因?

交換条件でご褒美をあげることによって起こるデメリットはたくさんありますが
その代表的なものとして「燃え尽き」があります。

例えば、お母さんの喜ぶ顔が見たくて手伝いをしていたのに、
「ご褒美あげるからお手伝いしてね」と言ってしまうことで
好きでやっていたお手伝いが「仕事(義務)」になってしまうのです。

こんな実験があります。

心理学者であるレッパーとグリーンは幼稚園児の中で
自由時間に絵を描いて過ごす子どもたちを集めて3つのグループに分けました。

①賞状がもらえることがわかっていたグループ
賞状を子どもたちに見せて「絵を描いたらこの賞状をあげるよ」と伝える

②賞状をもらえることを知らなかったグループ
絵を描いた後に「頑張ったね」と賞状を渡す

③何ももらえなかったグループ
特に何も伝えず、何ももらえない

ご褒美をあげたグループとあげなかったグループを分けて絵を描いてもらいます。
そしてその2週間後に同じく自由時間の様子を観察した結果、

②と③のグループは前回と同じように熱心に絵に取り組んでいましたが、
①のグループは絵に対する興味を大きく失っていたことがわかりました。

交換条件としてご褒美を提示したグループのみ絵に対する興味を失ったということになります。
つまりは、ご褒美はあげてもいいけどあげるタイミングが大事だということです。

「試合で勝ったらゲームを買ってあげるよ」というような交換条件付きの報酬は
好きだからやっている、上手くなりたいから頑張る、といったモチベーションを失わせてしまうので気をつけましょう。

好きで自分から取り組んでいる場合、その子の「努力やチャレンジを褒めてあげること」が最大のご褒美です。
それだけで子どものモチベーションの質は高まり自らどんどん進んで取り組んでいくようになるんです。

ご褒美は考える力を奪う

他にも、ご褒美(と罰)にはエスカレート性というものがあり、
どんどん刺激を強くしていかなければ条件付きが成り立たなくなってくるというものです。

「100円あげるからゴミ捨て行ってきて」と子どもにお願いをしたとしましょう。
するとゴミ捨てに行けば100円もらえるものと学習をするので、
それ以下の金額ではモチベーションが高まらなくなっていきます。

そして段々と100円では満足しなくなってきて金額を上げなければモチベーションを維持できなくなってしまいます。
ですが、そうしたご褒美を増やしていくのには限界がありますから、
限界が来たと同時にモチベーションが高まらなくなってしまうということが起こります。

以前、子どものプールの帰り道に「今日は頑張ってたからおもちゃ買ってあげるよ」と言ったことがあります。
(ちょっと実験も踏まえて…笑)

すると翌週のプールが終わった後に、
「今日はおもちゃないの?プール頑張ったよ!」と満面の笑みで言ってきたので
これは危ないと思い「頑張ってたね!頑張って練習するとプール楽しいでしょ?」
とすかさずフォローをしたことがありました。(危ない危ない…)

そして、一番危険なのが「目の前のことしか考えられなくなる」という点です。
目先の利益(この場合は100円)に目がくらんでしまい、本来のお手伝いの目的を忘れてしまっています。

これをスポーツや仕事に置き換えて考えると、目先のラクなことにばかり流されてしまい
長期的な成長や人とのつながりといったものを蔑ろにしてしまうことになります。
その結果としてパフォーマンスが発揮できなくなるということになりかねません。

例えば「勉強をやったらゲームをしていいよ」という交換条件の報酬を提示すると
子どもはゲームをするために勉強をやらされている状態になります。

本来であれば勉強をすることによって知識を増やして成長したり、
自分の選択肢の幅を広げていくことが目的のはずなのに
「ゲームをする」ということに目が眩んで本来の目的を失ってしまいます。

長期的なイメージに向かって行動していくという力を大きく奪ってしまうので
ご褒美をちらつかせてやらせるというのはあまりオススメはできません。

それよりも、前回のコラムでも書かせていただいた、
親も一緒に勉強することであったり、勉強を楽しくゲーム感覚で取り組める工夫をしていくのが望ましいです。

「子どもが進んで勉強をするようになるアプローチ方法」

(こちら参考にしてみてください!)

いかがでしたでしょうか?
無意識にもこのようなご褒美や罰で子どものやる気を高めさせようとすることは多いのではないでしょうか。

全くご褒美をあげてはダメということではなく、
あげる場合には声かけの仕方あげるタイミングなどを意識していくと
子どもにとってより良いモチベーションに繋がっていきます!

ぜひこのことを意識してお子様と接してみてください。


 

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Writing by 森下

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