COLUMNコラム

【子どもの感情】ネガティブな感情を受け止めるには・・・

こんにちは、所属カウンセラーの古宇田です。

ようやくコロナ新規感染者数が減ってきて、いろいろな日常が少しずつ戻りそうな感じを肌で感じている今日この頃。一方でウィズコロナ時代に本当になってしまってライフスタイルも変化を求められることもあり、コロナ不安が今後のメンタルヘルスにどのような影響を与えるのか心配な気持ちにもなっています。

そういった状況の中で今回のコラムでは、子どものネガティブな感情に対してどのように向き合っていくことが必要なのかを考えていきたいと思います。コロナストレスによってネガティブになりがちな子どもの感情について考える機会となってもらえることを願っています。

【人の感情の発達とは・・・】

生まれたばかりの時には、赤ちゃんの感情はおおむね「快」「不快」「興奮」の3つで、その後いろいろな経験を重ねることで、大体5歳ごろまでにより細やかな感情へと発達していくと考えられています。

「快」感情は喜び、愛情に関連した情緒へと発達していき、「不快」感情は怒り、恐れといった情緒的な発達過程を辿ります。発達するからといって、自動的なものではなく、養育者や関わる人の影響を経て成長していきます。そのため身体を育てるのと同様に感情を育てることもとても大切なのです。

【子どものネガティブな感情を受け止めていくこと】

いろいろな感情が生じることは自然なことです。特定の感情をどのように扱うかは道徳的、倫理的な問題であって、感情による行いの善し悪しを言うことはできます。ただ純粋な感情それ自体は善し悪しの視点からいうと中立の現象です。

このことはしっかりと意識しておくことが大切です。子どもはむきだしの感情でいっぱいだからです。幼い子どもが感じている感情にはまだ名前すらないこともあります。そのため子どもたちは感情をいかに建設的に扱っていくかを学ぶ必要があります。なぜなら間違った形で感情を管理すると、成長の妨げだけでなく、害にすらなることがあるからです。

子どもが体験する怒りや憎しみ、嫉妬など一般的にネガティブな感情と思われるものを、養育者が道徳的判断抜きにそうした感情を受け止めてくれて、気楽に養育者と共有できると子どもが感じれば、どんなに小さな子どもであっても、どうやって感情に対処すればいいかを学びとることができます。

逆にネガティブな感情を抱いたことで子どもを責めてしまうと、子どもに「自分は悪い人間」だという思いを抱かせてしまうことになります。すると子どもは、感情を表すのを怖がったり、感情を隠すようになったり、感情をどのように管理するか学ぶ機会を失ってしまうでしょう。抑圧された感情はその子の無意識の中で化膿し、これがさまざまな精神的な不調として症状化してしまう元になってしまうと考えられます。

【無条件の愛情と子どもの情緒の安定】

親が子どもを無条件に愛するのは、親子関係における自然な状態です。「自分は愛されている」と知ることが子どもにとって必要です。親の態度や言葉でそうした愛情を伝えられることを子どもは全身全霊で待ち構えています。感情の発達には親の十分な愛情行動や身体的な接触も大切です。言葉で愛情や安心を与えることには限界があります。もちろん言葉で伝えることも必要ですが、非言語のコミュニケーションのほうが、ずっと安心を確信させる力を持っています。

子どもが親の心からの愛情を信じ、自分が成功しようが失敗しようが親は愛してくれると感じていれば、どうにもならないような不安に襲われることなく、のびのびとやっていけることでしょう。言葉で子どもに言うだけでは不十分で、子どもがその愛情を感じなければならないと考えています。

【おわりに】

子どものネガティブな感情を受け止めるには、ネガティブな感情を大人が否定せずにある意味で飲み込む必要があるのではないでしょうか。飲み込んで、大人が嚙み砕いて柔らかくし、避けたいネガティブな感情を子どもと一緒に共有することで、子どもへの愛情という形へと変化していくのかもしれません。

長期に渡るコロナ禍での不安やストレスは目に見えない形で出ていることもあります。ポジティブな感情を持つきっかけの1つとしてカウンセリングも何かの役に立つと考えています。子育てや子どもの抱える不安やストレスに関してのご相談もお受けしておりますので、どうぞご利用ください。
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Writing by古宇田エステバン英記

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