みなさまこんにちは。
所属メンタルトレーナーの森下です。
今日から世間はお盆休みですね。
今年は緊急事態宣言が発令の中での夏休みでお出かけや帰省もしづらい状況です。
こればかりは仕方のないことなので、僕も家や近所の公園でのんびり過ごしたいと思います。
外出自粛の影響で、できないことをうだうだ考えていると心の健康にもよろしくないので、
出来ないことは考えないようにして、出来ることのみに全力を尽くしたいと思います!
(家でのんびりに全力を尽くします!笑)
さて、今回のコラムはビジネスシーンでよくある悩みについて考えていきたいと思います。
よくご相談を受ける内容が「部下のやる気が全くないんです…」というものです。
そんな状況で「なんでお前はやる気がないんだ!」「もっとやる気を出せ!」というのはむしろ逆効果。
あまり強くアプローチしてしまうとパワハラになってしまう可能性もあるので気をつけなければなりません。
そこで、どのようにして「部下のやる気を引き出せば良いのか」ということを
メンタルトレーニングの観点からお伝えさせていただきたいと思います。
それではどうぞご覧ください。
モチベーションの感じ方は一人ひとり違う
まず大前提として相手(部下)が何に対してモチベーションを持っているかはそれぞれ違います。
生活のために仕事をしている人や、とにかく稼ぎたいという人。
世の中の役に立ちたいと思って仕事をしている人など理由は様々です。
そのため、自分と相手(部下)の仕事に対するモチベーションには違いが生まれるので、
自分のやる気の高め方を相手(部下)に押し付けてしまうと、返ってやる気がなくなってしまうということにもなりかねないのです。
例えば、
必要最低限の生活水準を保って趣味の時間など自分の時間を大切にしたいと思っている人に対して、
「もっと頑張ればもっと稼げるようになるぞ」と言ったところでモチベーションは高まりません。
むしろ稼げても自分の時間がなくなることはデメリットでしかないのです。
現代では積極的に会社の中でコミュニケーションを取りたがらない人や、
SNSなどの影響で現実と仮想現実の境界線が曖昧になり、コミュニケーションが苦手な人も増えてきています。
そういう人は不必要に人との関わりを持たずに自分の世界で黙々と仕事をしたいと思っているのです。
仮に僕が上司であるならば、そのような部下には一定の距離を保って接していきます。
放置するわけではなく一定の距離から見守り、何か助けて欲しそうなことがあればそっと手を差し伸べ、
良い仕事をした時にはさらっとねぎらいの言葉をかけて「気にかけているよ」という信号を送ります。
何を目的に仕事をしているか、何に対してモチベーションを持っているのかは
その人自身が感じることであり、周りの人が決めるものではありません。
相手(部下)のやる気を引き出したいと思うのであれば、まずは相手(部下)に対して興味関心を持つことです。
もし自分がその立場であったらどうされるのが好ましいだろうとイメージをしてみましょう。
そうすればその人へのアプローチ方法のヒントが見えてくるかもしれません。
やる気がない人はやらされてる
そもそも、やる気(モチベーション)を高めたいと思うのであれば、どんな種類があって
どうすれば高まるのかということを知っていなければなりません。
何か料理を作る時も、その料理のことや作り方を知っていなければ作れませんよね。
何にも知らないし、わからない状態で料理をしたらとんでもないものが出来てしまうかも…
(もしかしたら奇跡が起こるかもしれませんが…笑)
やる気については以前に書いたこちらの記事を参考にしていただければと思います。
「【心理コラム】飴と鞭でやる気は高まるの?」
基本的にやる気がない人は、外発的なモチベーションで取り組んでいる状態です。
言い換えるなら、「仕方ないからやってる」「誰かに(何かに)やらされている」状態です。
上司が怖い、評価が下がるから、みんなやっているからといったモチベーションがそうです。
僕でいうと家の掃除とか洗濯は外発的なモチベーションです。笑
やらないと怖い人に怒られるので仕方なくやっております。
逆にやる気の度合いはともかく、やる気がある人は内発的モチベーションで取り組んでいます。
内発的モチベーションで取り組んでいる人は放っておくのが一番です。
何もしないというよりも、今の環境を維持することに集中しておけばあとは勝手に取り組んでくれます。
そして、一見ものすごいやる気に満ち溢れていそうに見える
「とにかく稼ぎたいんです!」という人も実は外発的モチベーション。
そういうタイプの人は、周りの人からよく思われたい、有能だと思われたいという欲求が強い傾向にあります。
稼げている時や結果が出ている時は自信が高く、モチベーションも高く取り組めるのですが
結果が伴わない、ミスをしてしまった時にモチベーションが崩れやすくなってしまいます。
外発的なモチベーションは確かにやる気はグッと高まることもありますが、
そのやる気は長期的には続かないのです。
そして、常に焦りや不安、プレッシャーを感じながら仕事に取り組んでいるので
ストレスが溜まりやすく、不幸せだなと感じやすい傾向にあります。
やらされている状態からの脱却
とはいえ、外発的なモチベーションだからと言って「こいつはダメだ」と諦める必要はありません。
外発的なモチベーションも内発的なモチベーションに育てていくことは可能だからです。
モチベーションは「ある」か「ない」ではなく、いかにモチベーションの質を高めるかが重要です。
高圧的に怒られたり、報酬などでおだててやる気を引き出す外発的なアプローチは、
先ほどもお伝えした通りモチベーションは高まりますが長続きはしません。
そうした状態はモチベーションの質が低い状態と言えます。
一方で、自分の好きなことや得意なことは自分から進んで取り組むので長期的に継続して取り組めます。
これはモチベーションの質が高い状態です。
僕自身の例で言えば、仕事ではありませんが学生時代に取り組んでいた水泳に関しては
好きでやっていたので、練習がキツくても粘り強く続けることができていました。
上司は部下のモチベーションの質を外発的なものから内発的なものへと引っ張っていくことが求められます。
そのためのキーワードとしては「楽しさ」と「居場所」です。
取り組んでいることをいかに「楽しい」と感じられるか、
「自分がこの場所で必要とされているんだ」と感じられているかがポイントになります。
少し長くなってしまいましたので次回は「楽しさ」を感じさせるためのアプローチ方法についてご紹介いたしますね。
まずは、部下がどこにモチベーションを感じているのか、
何に対して興味を持っているのかを探ってみるところからスタートしてみてください!
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