みなさま、こんにちは。メンタルトレーナーの森下です。
さて、今までの記事では目標の質を高めるために、
・自己効力感(できそうだという気持ち)を高めていくこと
・自己決定(自分で考えたり工夫して決断すること)をしていくこと
が大切だということをお伝えさせていただきました。
<これまでの記事はこちら>
・「内発的なやる気を高めるには」
・「自己決定で内発的なやる気を高めよう」
では、今回は実際に自己効力感を高め、自己決定をしていくトレーニング方法をご紹介します。
メンタルトレーニングのスキルの1つに「目標設定」があります。
この目標設定は、モチベーションを高めるための心理的スキルです。
トップアスリートもこの目標設定を行うことでモチベーションの質を高め、自らのモチベーションをコントロールしています。
目標設定は下記のような書き込み用紙を使いながら行います。
※ご自身でWordやExcelで簡単に作れますので是非やってみてください
◆夢のような目標を書く
まずは結果目標の夢のような目標から取り掛かります。
結果目標の欄には、例えば「オリンピック優勝」や「年収○○○万」というような結果に対する目標を書きます。
夢は大きい方が目の前の困難を乗り越える力が強くなるということがわかっていますので、自分の可能性を制限することなく夢のような目標を書いてみてください。
◆目標を落とし込む
次にその下の30年後の目標、20年後の目標、10年後の目標といった具合に順番に埋めていきます。
ポイントは夢のような目標を達成するためには30年後はどうしていないといけないのか、30年後の目標を達成するためには20年後はどうしていないといけないのかを「逆算」して落とし込んでいくということです。
※わからないからといって飛ばして記入したり、上と同じくというようなことはしないようにしましょう。
◆目標を具体的に考える
人生の目標が終わったらその隣のプロセス目標に取り掛かります。
プロセス目標は「オリンピック優勝」という結果目標に対して、より具体的にどうすればその目標が達成できるかを書いていきます。
例えば、「100mバタフライに出場して○○秒で優勝する」といった具合です。
できるだけ具体的に書けるようしてみましょう。
このプロセスを自分で考え、夢のような目標から今の目標へと逆算していく(スモールステップの目標を作る)作業が「自己決定」となりモチベーションの質が高まっていきます。そして、今の目標を達成し続ければ夢のような目標も叶うはずです。
つまり、今の目標は夢のような目標へ続いているのです。
夢のような目標だけ見てしまうと、本当にそれが達成できるのかイメージが湧き辛いものです。
ですが、今すべきことを明確にすれば「いけるかもしれない」「これならできそうだ」という気持ち「自己効力感」も高まっていきます。
最初は全てを埋めるのは難しく、埋められなかったり時間がかかってしまうかもしれません。
私自身も最初にこの目標設定を行った時には、書き上げるのに1時間以上かかってしまいました。
でもそれでいいのです。まずは書けない自分がいることに気がついただけでも大きな前進です。
目標設定もメンタルトレーニングですから、書き続けるうちに(トレーニングを続けるうちに)スラスラと書けるようになってきます。
1度書き上げたら、2回目以降はそれを見ながら書き移すというだけでも良いのです。
そうしていくうちに目標が明確になり常に意識できるようになってきます。
書き終わった時に「すぐやってみたい」「今すぐ試してみたい」という気持ちになっていれば目標設定は成功です。
その気持ちがなければ目標設定をやり直す必要があります。
大切なのは自分自身で考えて、できそうだという気持ちを作っていくということです。
トップアスリートはこれを毎日のように書き、その日の課題を確認して達成し続けます。
まずは一度、自分がどのくらい埋められるのか是非試してみてください!
次回は、目標設定のポイントをもう少しご紹介いたしますので楽しみにしていてください。
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