みなさまこんにちは。メンタルトレーナーの森下です。
前回の記事でもご報告させていただきましたが、
先日、株式会社パソナ様主催の管理職ハイクラスのための自分磨きセミナーにて
『管理職になって難題勃発! 折れない、乱れない、揺るがない“自分”の作り方教えます!』
というテーマでセミナーを開催させていただきました。
【御礼】パソナ様にてメンタルトレーニングセミナーを開催いたしました
こちらのセミナーでは”心の回復力”である「レジリエンス」を中心にお話をさせていただいたのですが、
改めてこの内容はより多くの方に知ってほしいなと感じましたので、今回のコラムでも「レジリエンス」をテーマに書かせていただきます。(前編、後編でお伝えさせていただきます)
前編となる今回は「レジリエンスとは」「レジリエンスが高い人の特徴」についてお伝えさせていただきます。
どうぞご覧ください!
<レジリエンスとは…>
心理的逆境・ストレス・困難・トラウマなどに直面した際に、適応的に対処し、回復・成長する力のこと。
①落ち込んだ状態から元に戻る「回復力」と、状況に応じて行動を柔軟に変える「適応力」の両面を含む。
②レジリエンスは生まれつきの性格だけで決まるものではなく、経験や学習、周囲の支援によって高めることができる。
③安定した家庭環境、信頼できる他者との関係、自尊心、問題解決能力などがレジリエンスを支える。
④脳科学的にも裏付けがある
⑤PTSDやうつ病などの発症リスクを軽減する
心の回復力
レジリエンスを高め方をお伝えする前に、そもそもレジリエンスってなに?というところからお伝えさせていただきますね。
レジリエンスという言葉はに、もともと物理用語で「弾力性」や「跳ね返す力」という意味がありまして、そこから心理学の世界で、「心の回復力」とも言われるようになりました。
ただし、弱った心をただ回復するのではなく、
「ストレスや困難を受け止めて、一度、凹んだとしても自分を回復させて、その経験を糧にして、前より強くなっていく」
という「”しなやかな”強さ」としてのレジリエンスが、重要だとされています。
(やられて強くなるドラゴンボールのサイヤ人みたいですね)
スポーツでも仕事でも、なんでもそうだと思いますが、すべてが自分の思った通りに進むわけでもなく、
時にはしんどいことだってやらなければならないこともあるでしょうし、理不尽な思いをすることもあるでしょう。
人間関係や思わぬトラブルで、心の余裕がゼロになり「もうそれどころじゃない!!!」というような局面だってあるはずです。
当然、そんな場面に出くわしたら誰しもネガティブな感情が出てくるものです。それはもう仕方ない。だって人間だもの。
辛いことやうまくいかないこと、悩んでいることがあった時に、レジリエンスがないと心がどんどん摩耗していってしまいます。
頑張り屋さんのみなさんは、最初のうちは心が黄色信号の状態でも踏ん張れてしまうので頑張ってしまうんです。
ですが、そのまま無理して頑張りすぎて、心が赤信号の状態になってしまうと心が不健康になって、身体にも悪影響が出てきてしまい、頑張ろうにも頑張れなくなってしまう。
心がしんどくなってきた…という時にそのまま踏ん張る力を高めるというよりは、いかに心を回復させていくかが大事だということです。
そのためには
「どうしようもない状況で、自分がどう意味づけするか」
「その出来事から、何を学べるか」
「自分の価値観や行動を、どう集中し直すか(選び直すか)」
そういった“内省”と“再集中(選択)”ができる力こそが、レジリエンスです。
ちなみに、サラッと説明しましたが、実際には「言うは易し行うは難し」で、
意識するだけで簡単にできたら、みなさん悩みなんて何にもなくなってしまいます。
レジリエンスを高めるためのトレーニングがちゃんとありまして、
それをコツコツ続けることで少しずつ変化していくんです。(筋トレと同じですね)

レジリエンスが高い人はどんな人?
レジリエンスが高い人には共通点があります。この共通点を押さえて、そのポイントを高めることでレジリエンスは高まるということになりますね。

①ポジティブである
レジリエンスが高い人はポジティブな人が多いです。
ポジティブ思考は、ものごとを「強気」「前向き」「積極的」に捉えていくことを言います。
辛いことやしんどいことがあった時に、それを受け止めたうえで前向きに捉えていくことがポジティブ思考です。
もちろん、辛いことやしんどいことがあった時はネガティブな気持ちが出てくるものです。
それはダメなことではなく、ごく自然なことです。
ただし、ずっと消極的でいると心も不健康になりやすく、自己成長もしづらくなるので、
現状を受け止めた上でポジティブに捉えていくことが大切です。
②感謝のスキルが高い
感謝できる、つまり何事にも「有難い」と思えることはポジティブ感情の向上に繋がります。
感謝にもスキル(技能)があります。ということはトレーニングすることで向上させることが可能ということです。
感謝のスキルが低い人は、「やっともらって当たり前」「それが出来て当たり前」「いてくれて当たり前」になってしまう傾向があります。
「当たり前」の意識が強いので、辛いことしんどいことを他罰的に考える癖があります。
なので、そうした困難な状況を受け入れることは難しいのでレジリエンスが向上しずらくなるんです。
お恥ずかしい話ですが、ついつい僕自身もやってもらって当たり前、いてくれて当たり前になってしまうことがあります。
普段から意識的に「ありがとう」を言えるように日々意識していきたいと思います。
③幸福感情が高い
「幸せだな」「満たされてるな」という気持ちが足りてないと、困難な状況を受け止める余裕もありませんし、受け止めた先に、理想の自分へと進んでいくエネルギーも湧いてきません。
地位や名誉、お金やモノによって高まる幸福感情ではなく、心と体の健康や成長、安心感、居場所感、貢献感(社会的な役割)といったことから幸福感情を高めていくことがポイントです。
他人と比べて幸福感情が高まったり、下がったりするものではなく、自分自身の内側から感じられる幸福感情を大切にしていきたいですね。
④自分をよく理解している
そもそも自分がなぜネガティブになっているのか、そもそも今ネガティブなのかということに気づけていなければ、理想の自分にも進んでいけません。
自分を理解することは、心の回復、セルフコントロールをしていくための第一歩です。
そのために、日誌を書いたり、誰かと話たりして言語化することがおすすめです。
1日に5分でも10分でもいいので、自分の心の声に耳を傾ける習慣を作りたいですね。
⑤自己効力感が高い
自己効力感は、簡単に言うならば「自分ならできる!と思える気持ち」のことです。
似てる言葉で「自己肯定感」というものがありますが、自己肯定感は「今の自分でもいい」「自分は自分で素晴らしい」と思えることです。
つまりは「自分を受容する」ということですね。今の自分を受け入れる。現状を受け入れること。
その上で、「じゃあ理想の自分へと進んでいこう」「自分なら、なりたい自分へなれる」と思える気持ちが自己効力感です。
⑥良好な人間関係を築いている
良好な人間関係を築けている人は幸福感情は高く、幸福感情が高い人はレジエンスが高い傾向があります。ただ、これは揉めごと、トラブルがないという状況だけではなく、自分の存在や意見を認めてくれる、心理的に安全安心を感じられる場所があるということです。そのためにも、周りの人への感謝やリスペクトを忘れないことが大切ですね。

こうした要素(特徴)を意識していくことでレジリエンスは高まっていきます。
何度も言いますが、頭では分かっていても「言うは易し、行うは難し」ではありますので、すぐに変わるかと言われたらそうはいきません。
だからといって何も変わろうとしなければ、成長も何も起こりませんので、
出来るできないは置いておいて、まずは”意識”だけでもしてみてください!
次回は「レジリエンスを高めるためのトレーニング(ワークシート)」をご紹介しますね!
おまけ
さて、今年からのメントレコラム恒例の森下のダイエットの経過報告です!
※ダイエットといっても特にこれといって変わったことをするでもなく、適度な運動と栄養バランスを見直すために「マイルール」を作って実施していきます。
マイルール
①1日最低30分は運動する時間を確保する(ジョギング、水泳、筋トレ、ストレッチなど)
②甘いものは午前中に限りOK(菓子パンは禁止)
③コーヒーはブラックのみ
④毎日体重計に乗る
⑤なるべくタンパク質を取れるものを食べる(小腹が空いたらゆで卵)
マイルールの中で言うと、栄養面が未達成ですね…
ついつい揚げ物を食べてしまったり、間食でパンを食べたりしてしまいました。(からあげクンが美味しいんだもの…泣)
その他のマイルールは基本的には守れております。
それに伴い体重の推移です。(体重が全てではないですが、あくまでも目安として)
1月4日→80.1kg
2月4日→76.6kg
4月1日時点→77.2kg
6月1日時点→76.2kg
7月1日時点→75.8kg
トレーニングは続けているので筋量は増えているはず、という中で体重が減ってるというのは、よい傾向かなとは思います。
5月の中旬にトライアスロンのレースに出場したのですが、準優勝することができました。
元々はダイエットというよりも、パフォーマンス向上のためにトレーニングをしていたので、
その面でもひとまず成果が出たのはよかったです。
レースは終わりましたが、感覚だったり筋力だったりがせっかく戻ってきたので、
ここでやめたらもったいない気もするので、いつでもレースは出れるようにトレーニングは継続です。
パフォーマンス面での変化や体(体重)の変化よりも、メンタル面での変化は大きいなと改めて実感しています。
トレーニングした後の方が体力的には疲れているはずですが、集中が増して仕事がはかどる感じがするんですよね。
程よいトレーニングはモチベーションも集中も高まるので、僕にとっては良いルーティンだなと感じています!
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