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「退職代行」を依頼する心理と社会の課題

皆さま、こんにちは!
代表公認心理師の小高千枝です

14日(火)に出演をさせて頂きましたモーニングクロス
2020年最初の出演、無事に終了致しました

早朝からお付き合い頂きまして、誠にありがとうございます
モーニングクロスへ出演をさせて頂き4回目のお正月を迎えることができました
(2016年年末から出演をさせて頂いていることに気付きました)

とてもありがたいことですね。。。
このご縁を大切にして参りたいと思います

また、今回のオピニオンクロスでお伝えしました【退職代行】につきまして
こちらへ記事を書かせて頂きます

GW明けや年明けに多いと話題になっている「退職代行」

退職代行そのものへフォーカスすることや否定をするということではなく
「退職代行を依頼する理由や心理」またそこから見える「社会の問題と課題」との向き合い方について
お伝えしたいと思います

【「退職代行」を依頼する理由と心理】
①人間関係・コミュニケーションストレス(上司、先輩、同僚)
②ハラスメント問題(パワハラ、セクハラ、モラハラ、アルハラ、マタハラなど)
③過労や日常的な心的負荷による会社への抵抗感・拒否反応
④その他(自己都合など)

※退職者が多い時期は
①長期休みの後
・GW明け:新入社員(環境の変化への適応力が無い)
・お盆休み・年末年始明け:中堅・ベテラン社員(ボーナス後、本当に自分に戻る)
②月曜日
③3月の年度末など

日本の職場環境における悩みの多くは「人間関係」と言われています
ここ最近はコミュニケーションの苦手意識が強い方が多く
ハラスメント問題も踏まえた「コミュニケーションの苦手意識」が
なぜ?芽生えるのかについて。。。お伝え致します

【人間関係・コミュニケーションストレスが理由の中にある社会の傾向】
■現状維持の事なかれ主義(成功回避欲求、失敗回避欲求)
■インポスター症候群(詐欺師症候群)
■フラストレーション耐性が弱い
■公的自己意識>私的自己意識
など。。。
↓  ↓  ↓
成熟困難・成熟拒否の社会

■現状維持の事なかれ主義(成功回避欲求、失敗回避欲求)
束縛されず自由でいたいけれど、自由過ぎるのは何処か怖い
成功をしたいけれど、注目を浴びすぎることも怖い
そして、失敗はしたくない

自由になりたいと思いつつも、いざ自由になったら何をすればいいのかわからない
本当の自由を与えると恐怖心が芽生えてしまうのです

■インポスター症候群(詐欺師症候群)
自分が、達成した業績にあたいする人間であると自分を認めることができず
周囲をだましているのでは?と捉えてしまうこと
成功をしても失敗をしてもネガティブに捉え
自己評価をさらに下げる悪循環を生み出している

■フラストレーション耐性が弱い ※すぐにキレる
他者に対する攻撃性や破壊的な衝動などの攻撃的反応を示すことがフラストレーション反応
イライラしてゆとりがない人が多い
フラストレーションを耐えて、乗り越える力がない

※フラストレーション反応:攻撃的、退行反応、抑圧反応、逃避反応、固着(つめをかむ、貧乏ゆすり)

■公的自己意識>私的自己意識
他者評価、他社にどう見られているか?自分としてどう生きたいか?ではない
公的と私的のバランスが大事

不安、恐怖心などから成熟することを拒否する傾向があり(大人になりたいけれどなることでの責任が怖い)
他者への配慮が少なくなり、大人としての「自分」を拒否してしまう
言葉の責任、社会人としての責任から目をそらす傾向がある
退行や幼稚化ともいえる

少し前にも成熟困難のことは話題になっていましたし
先日も成熟拒否社会については、世界的に広がっていることを
マスコミでも取り上げていました

人間関係の構築、日常的なコミュニケーションにおけるビジネスシーンにおいて
当たり前とされる対人関係が「当たり前ではない」問題が発生しており
成熟できない社会が生み出されている傾向にあります

ビジネスシーンに限らず、プライベートな側面でも見て取れるでしょう

また、SNSなどでの匿名性も他者に対する攻撃性を高めるため
相手に寄り添う、思いやる気持ちを育むことができず
成熟度が減速傾向に。。。

では、何が原因なのか?
そうした社会の背景にあるものは果たして何なのか

いくつかここで現代社会における課題を出させて頂きます

【課題】
・母子密着、父性の不在
・思春期モラトリアムの延長
・心理-社会システムの年功序列制度の崩壊
・「権威」「権力」への俯瞰性の欠如
などなど
(※モラトリアム:社会的な義務や責任を猶予される期間)
   ↓  ↓  ↓
自立
自律(セルフコントロール)

若い人が悪い、退職代行へ依頼することがいけないということでは無く
そういった社会になってしまったこと
社会全体として、他者とのコミュニケーション
特に「権威」「権力」の在り方を俯瞰し向き合う機会が減少したことも
ひとつの要因のように感じます

年功序列社会はパワハラが生み出されやすい傾向にはありますが
私自身、職場でいじめを受けても「負けない心」や「目上の人に対する意識」を学びました
弊社も実力主義のため、年功序列ではありませんが
やはり目上の人を敬う気持ち、部下を思いやる気持ちは当たり前のように教育しています

また、リーダーシップコーチングを企業の上層部の方へ行っていますが
次世代リーダーは、自分自身の権力を振りかざし
立場が下の人に対して強気にでるという旧式の従属性を生み出す方法は
旧式というように古いやり方です
パワハラで生き残ることは大変だと感じます
(リーダーシップコーチングについてはまた改めて。。。)

退職代行を依頼する傾向がある中で
コミュニケーションの苦手意識にフォーカスするのであれば

・母子密着、父性の不在
・思春期モラトリアムの延長

などの影響もあると捉えられます

権力が全くないという社会もありません
ただ、そういった社会の在り方と向き合う機会や経験を得られぬまま
生きてしまうことで、「向き合わない選択」をする傾向があるように感じます

他者に自分自身の重要な側面を委ねてしまう考えに至るということ
代行してもらうという考えが芽生えてしまうのではないかと思うのです

また、ハラスメント問題としても問題が悪化するまでひとりでため込んでしまい
誰かに助けを求める勇気やエネルギーがない
相談できないことで
結果的に他者の力を借りて抜け出すということ

そういった心理状態になるまで追い詰めた環境も問題であるとともに
そうならないように、未然予防が必要なのです

個々に「自立」「自律」(セルフコントロール)
コミュニケーション・人間関係の問題に対し
客観的に向き合う機会、俯瞰する意識を身につけること

今後の社会のおいて望まれることであると思います

今年最初のモーニングクロス。大変お世話になりました。。。
そして、2020年もどうぞ宜しくお願い致します!!!

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