初めまして。公認心理師の岡﨑太一と申します。
幼稚園教諭や保育士の経験がある一児の父です。
現在は小学校から高校までと様々な校種でスクールカウンセラーをさせていただいております。これから月に１回、コラムをお届けします。
まだまだ暑さが引きませんね。この暑さなら、「まだ夏休みにしておいてよ！」と思ってしまいます。スクールカウンセラーとして勤務している学校では夏休みが終わり、ようやく２学期モードになってきたかなというところです。生活リズムの変化は、思ったよりもストレスがかかっていることが多いので、自分をいたわりながら気を付けて過ごしたいものですね。
今回は、「初めまして」の記事となりますので、自己紹介替わりに私の経歴をお伝えさせていただきたいと思います。どうぞお付き合いください。
子どもに関わる仕事を志したきっかけ
元々私は子どもに関わる仕事に興味がありました。そういった仕事を目指すようになったのは、中学生の頃に年の離れたいとこが誕生し、その子がとってもかわいく、一緒にいて楽しかったことがきっかけだったと思います。ただそれ以前も、小学校の高学年の多学年交流のような時間で、低学年の子どもたちのお世話に積極的に関わったり、近所の子どもたちと遊んであげたり（遊んで「もらったり？」）と、おせっかいで世話好きな少年だったかもしれません。
保育士を目指して大学進学、例に漏れず就職活動をして、無事地元の自治体で保育士として職をいただけました。ここで予想外だったのが、配属が「保育園」ではなかったことです。
当時の私は、保育士として採用になったからには、当然保育園で働くものだと思っていました。
事前に渡された資料の中に持ち物が書いてあったのですが、「療育用エプロン」という記載。「療育？保育を堅苦しい言い方するとこう言う言い方になるのかな」なんて、無知な大学生の私は思っていました。「療育」という言葉も知らなかったんですね。結果、障害を抱える子どもたちの支援をする施設に配属されました。
「療育」とは？
ここで、改めて「療育」とはなんぞやというお話ですが、現在は「児童発達支援」という言葉も使われます。
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【療育】
①厚生労働省の定義では、
障害のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行う、それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な援助である。
とされており、
②辞書では、
障害をもつ子供が社会的に自立することを目的として行われる医療と保育。
と説明されています。
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障害のある子どもたちに対して行われる支援で、「医療・治療」と「保育・教育」を組み合わせた言葉と考えていただくと、イメージしやすいかもしれませんね。
次に、具体的にどんな施設やサービスがあるかについてお伝えいたします。
【療育関係の施設やサービス】
児童発達支援施設や放課後等デイサービス
と呼ばれるものが世間にはよく知られているのではないでしょうか。
最近はニーズの高まりもあり、施設数も増えている現状です。皆さんのご近所にもあるかもしれませんので、ちょっとアンテナを張ってみていただけましたらと思います！
この他にもいろいろな支援サービスがあります。なかには保育所等訪問支援といって、専門スタッフが直接、子どもの園や学校を訪問して先生や保育士と連携し、集団生活をよりスムーズに送れるようにサポートするといったサービスもあります。
そして私が実際に従事したのは、主に未就学で知的障害を抱える子ども達の児童発達支援施設でした。年齢に応じて、保護者の方と一緒に通ってくるスタイルだったので、保護者の方のご苦労や悩みに触れる機会もありました。そういった経験も、現在心理職として子どもだけでなく保護者支援に興味を持つきっかけになっていると思います。そんな中で子どもたちと粘土遊びやスライムあそびをしたり、壁一面に模造紙を張って思いっきり絵の具で絵を描いたり、ブランコや多乱歩りんで遊んだり・・・楽しい思い出がたくさんあります。
当時の私は、本当に知らないことだらけ。しかし「保育園がよかったなぁ」などネガティブな感情はなく、目の前の支援や社会人生活に精一杯だったことを覚えています。そして、この配属が今のキャリアにつながっていると痛感します。
保育園とは違い、療育施設ではいろんな専門の職種の方と支援にあたる経験をさせていただきました。心理士さんや作業療法士さん、理学療法士さんや言語聴覚士さんなど、様々な視点からの支援方法を学ぶことができました。そんな経験を、皆さんにもコラムを通じてシェアできればと思っております。
次回は、私が学校現場で働くようになったきっかけや、そこで得た気づきや学びを皆さんに共有できればと思います。
ではまた、来月お会いしましょう。
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