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子どもを成長に導く「保護者のためのメンタルトレーニング」①

みなさま、こんにちは。所属メンタルトレーナーの森下です。

前回の記事では
「モチベーションの質を高める心の繋がり方」
についてご紹介させていただきました。

モチベーションの質は自分自身で高めていくことができます。
やらされて嫌々やっていたとしても、自ら進んでやっている状態へ変化させることができるのです。

子どもに「毎日宿題やったの!!?」「片付けしなさい!!」など、
本当は言いたくないのに口うるさく言ってしまうことってありませんか??

そんな風に言われないとやらない子どものモチベーションを、
自ら進んで勉強をしたり、片付けをしたりするといったモチベーションへ変えていけたらいいですよね。

その具体的な方法として、前回は「心と心の繋がり」によってモチベーションの質を高める方法をお話しさせていただきました。

より詳しい内容は記事をご覧下さい。

<前回の記事はこちらから>
「モチベーションの質を高める『関係性』」

今回は、子育て世代の保護者に向けてどのようにすればお子様をプラスに導いていけるのかについて、ご紹介させていただきます。

<知らないことは危険>
子どもにより良くなってもらいたいと思うのは親にとっては当然のこと。

私にも現在3歳になる息子がいます。
まだ、「仮面ライダーになりたい!」といったような夢ではありますが、ここから興味を持ったものにどんどん挑戦していき、
夢を見つけて、成長していってほしいと皆さんと同じように願っています。

一方で、スポーツクラブや部活動などの現場に行くと、監督やコーチ、学校の先生方から
「保護者が過保護すぎる」と相談を受けることがあります。

例えば、
・親がいないと準備ができない
・自分で決断できない
・指示がないと何をしていいかわからない
そのような子どもが増えているようです。

子どもが忘れ物をして困らないように、保護者が準備をしてしまう。
子どもが間違った方向へ進まないように、答えを教えてしまう。

これらは過保護の一例です。
親として子供のことが心配になってしまうのは当然の気持ちです。
ですが、それと過保護にするのは違います!

忘れ物をして困ったら、どうすれば忘れ物をしないようになるかを考えたり、
寝坊をして学校に遅刻してしまったら、寝坊しないようにするにはどうすればいいかを考える。

このように、失敗から学んでいくというプロセスが大切なのです。
保護者のみなさんが子供を成長へ導くアプローチ方法を学んでいきましょう!

<良かれと思ってやっていること>
過保護も含めて、親が子供のためを思って良かれと思ってやってしまっているけど
実際は子どもの成長にとって逆効果になってしまっていることが多々あります。

せっかく良くなって欲しいという思いがあるのに、なんともったいない!

ここでは良かれと思ってやってしまっていることの「あるある」を紹介していきます。
もし心当たりのある方は子どもとの関係を見つめ直す良いキッカケにしてみてください。

▽夢を押し付けて期待してしまう
親がやりたかったこと、こうなって欲しいという期待を押し付けてしまうと、
子供はプレッシャーを感じてそのこと自体を楽しんで取り組むことができなくなります。

確かに、興味を持つ最初のきっかけとしては親のアプローチから始まることも多いですが、
その興味を育てていくのは子供自身です。(親の役目は、あくまでサポート!)

まずは子供が何に興味を持っているのか、何をやりたいのかを見てあげましょう!
粘り強く、取り組んでいくためには本人が「心から望むもの」でなければ難しいです。

私が子供の頃(競泳選手だった頃)は、親から「練習にいきなさい!」と言われたり、
試合の結果についてなど言われたことも聞かれたこともありませんでした。
(ちなみに勉強に関しても言われてない・・・)

おそらく、当時の両親はメンタルトレーニングのことは知らないでしょうけど、いい意味で自由にしてくれたので、
自分で考えて決断して続けていくことができたので、結果として良かったなと思います。
(ありがとう両親!)

▽勝ち負けにこだわる
子供の一生懸命に練習している姿を見ているからこそ「勝って欲しい」という気持ちは強くなるのは当然のこと。
親が熱くなってしまうと、勝ちにこだわりすぎてしまい、負けたことに対して「なんで勝てなかったの!」
というように子どもを追い詰めてしまうことがあります。

・手を抜いたりズルをしたりしても勝つこと
・全力を出したにもかかわらず負けてしまったこと

子どもにとってどちらが成長につながるでしょうか??

勝つ姿を見るより、子供が一生懸命に取り組んで成長していく姿の方が嬉しくはないでしょうか?
努力やチャレンジといった、勝ち負けよりも大切なものにフォーカスしてあげましょう!

▽他の子と比較する
「うちの子は足が速いし、テストの点数もいいし、いい学校にも通えてる!我が子は天才だ!」
と思ったことはないでしょうか?
もしくは、
「体は小さいし、成績も良くない、コミュニケーションも得意ではない。取り柄がないうちの子はもうダメだ・・・」
と思ったことはいないでしょうか?

周りの子と比べて優劣をつけてしまうことは、子どもの成長の可能性を奪ってしまうことになりかねません。
一見ほめて伸ばしているように感じる「うちの子は天才かもしれない!」という親の気持ちにも落とし穴があるのです。
人は、ずっと結果を出し続ける、勝ち続けるのは難しいものです。
(チャレンジに失敗はつきものです)

そうなったときに、周りと比べて優劣をつけていると、「あれ?ひょっとしてうちの子は天才じゃなかった?」と子どもに失望することになります。
子どもはそういった親の感情に繊細に反応します。
「ダメ」というレッテルを貼られ、期待をされなくなると、子どもたちはモチベーションを見いだせずに、成長の芽を枯らしてしまいます。

大切なのはその子自身の小さな成長に目を向けること!
周りと比べて出来た、出来ないで評価をするのではなく、
その子の今まで出来なかったことができるようになったというような、努力やチャレンジをしっかりと見てあげましょう!

我が家の3歳になる息子が最近やっと人っぽい絵を描けるようになってきました。
今まで、ただの丸のぐちゃぐちゃな絵しか書けなかったのに、
目らしきものや口らしきものが描けるようになったことに成長を感じ、とても嬉しく思いました!

周りの子どもと比べたらもっと上手に絵を描ける子はいると思います。
絵の上手な子と比べたら、下手くそな絵かもしれませんが、
周りと比較をせず、小さな成長を褒めてあげると、息子は嬉しそうに何度も絵を描いてくれました。

私自身、小さな成長に目向けて、褒めてあげることが大切だと改めて感じました!

▽欠点ばかりを見る
反省することや課題を見つけることはとても大切です。
ですが、欠点を指摘してばかりいると、子どもは自信をなくしてしまいます。

特に子ども自身でコントロールできないもの(能力や結果など)を指摘するのは、やめた方が良いでしょう。
「自分はできない」と思い込んでしまったり、失敗のイメージが頭から離れなくなってしまい、引きずってしまう恐れがあるからです。
指摘をするなら、“準備や努力といったコントロールできるもの”と覚えておいてくださいね。

また、スポーツに関しての具体的な指示やアドバイスであれば、親が指摘するよりも監督やコーチなど指導者に任せた方が良いです。
この場合に親としてできることは、
指摘ばかりするのではなく、良かったこと、ポジティブな側面を伝えてあげることです!
例えば、
「試合には負けてしまったけど、全力で走れていたね!お母さんはそれが見れて嬉しかったよ!」
といった声かけをしてあげてください。

▽指導者や先生を批判する
子どもの前でコーチや監督、先生の批判をしたり、差し置いて指導をしたりすることは絶対にしないでください!
親が指導者の批判や悪口を言ってしまうと、どんなに良いアドバイスをもらっても、子どもはそのアドバイスを受け入れなくなってしまいます。
それだけでなく、中にはコーチや監督、先生のいうことを聞かなくなり、いい加減な態度をとるようになってしまいます。

また、指導者を差し置いた指導、口出しをしてしまうと、子どもは指導者と親のどちらの言うことを聞けば良いのか混乱してしまうことになります。
子どもと指導者が信頼関係が築けない状況は、子どもの成長の観点からみると何も良いことはありません。

特に、同じ競技や経験をしたことがある保護者はついつい口を出してしまう傾向が強いですが、そこはグッと堪えてください。
(気持ちはわかります・・・が、あえてグッと堪えましょう)

私が、水泳選手の指導をしていた時期に、そのような保護者の方が少なからずいらっしゃいました。
観客席からタイムを取ったり指示を出したり(野球のサインのような形で・・・)。
あるときフォームが私のアドバイスしたものとだいぶ変わっていたので、理由を聞いたところ、母親指導のもとプールで練習していたようでした。
速くなって欲しい気持ちはわかりますが、保護者の役割を逸脱した行為は子どもの成長を妨げてしまいます。

案の定、その選手は保護者の指示を優先的に聞くようになっていきました。
親が熱心すぎるあまり、結果を出さなければというプレッシャーを感じながら練習や試合を行う状態へと本人の心理状態が変わっていきました。
もちろんパフォーマンスが発揮できなくなってしまったのはいうまでもありません。

指導方針や内容は指導者や先生に全て任せましょう!
親ができることは子供が気持ちよく、楽しく過ごせるようにサポートをしてあげることです。

<まとめ>
今回、ご紹介した「あるある」は、子どもを意識的に悪い方向へ陥れようとしているわけでは決してなく、
良かれと思って無意識にやっていることが問題なのです。

ただし、このタイプの親御さんは、子どもを良くしたい、よくなって欲しいという気持ちは人一倍持っている証拠!
正しい知識を身につけ、親として「していいこと」「してはいけないこと」を理解し、自分の行動を見直すことが大切です!
お子様への愛情が強い方ほど、今一度思い当たることがないか振り返ってみてくださいね。

今回は親がやってしまいがちな、「してはいけないこと」についてご紹介させていただきました。

次回は、「親しての役割」「親としてできること」についてご紹介させていただければと思います。
キーワードは「子どもの成長」です!

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