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コロナ禍におけるパートナーとの在り方(恋愛・結婚)

皆様、こんにちは
メンタルヘルスケア&マネジメントサロン代表・公認心理師の小高千枝です。

オリンピックのメダルラッシュ。素晴らしいですね。
毎日ネットやテレビの情報に耳を傾けている日々を送っており、選手の皆さんには精一杯競技に集中して頑張っていただきたい気持ちで純粋に応援をさせていただいております。
自宅で仕事をしている時間も増えていますので、デスク前のテレビをつけっぱなしで日々過ごしておりますが
「ながら作業」は得意な方ではあるものの、仕事の質が下がらないように気を付けたいと思います。

ただ、諸手をあげて喜ぶことのできない現状との向き合いもあります。
感染者が急増傾向にあることは否めず、私も先日ワクチン接種1回目を済ませて参りましたが、とにかく最大限にできることを
ただただ継続していくこと。気持ちを緩めることなく、守るものがある意識で過ごしております。

皆様も頑張りすぎてしまいますと疲れてしまいますが、今やるべきこと、正しい情報との共存をしながら
一日一日を大切にお過ごしくださいね。

さて、今回の記事はコロナ禍におけるパートナーとの在り方についてお伝えさせていただきます。
「大切な方を守る」という言葉がこの1年半はずっと耳にしてきた言葉であると思います。
それは、恋愛や夫婦関係だけではなく、ご家族やお仕事仲間、ご友人。。。「大切」に思われる方全てを指す言葉ではございますが
大切なパートナ―との在り方について、このコロナ禍において公私ともに感じることがございましたので、お話をさせていただきたいと思います。


相補性の関係が意味すること

恋愛や結婚、パートナーとの関係において大切なことは”類似性”と”相補性”のバランスであることは
今までも様々な場面でお伝えしてきておりました。

▽類似性
性格や好みなどが似ている傾向があると、共通の話題が豊富になり、相手の気持ちが理解しやすくなる。
そのため、心の距離感が近く感じられストレスも少なく、安定した関係性を築き上げられる。

▽相補性
性格や好みが反対の傾向があり、相反するものを持ちあわせていることでお互いを補いあうことができる。
個々の役割が明確となり、違いを理解しあえていると問題となること(もめることなど)が少ない。

出会いの場で気持ちが惹かれ合ったり、お互いに相手との距離感を近く感じている時は「類似性」が働いているタイミングであると思います。
人間は自分と同じ感覚や要素を持っている相手に親しみや安堵を覚え、親近感が増します。
自分との共通点や類似している相手は受け止めやすく、自分と似ている人を選びがちなのはパートナーだけではなく
友人や仕事関係の方でも同様のことが言えるでしょう。

私は元夫とは全く出会いを期待していない場で出会い、話をしているうちにマリンスポーツという共通点がみつかり
「週末は(マリンスポーツ)どこに行っているの?」という会話の中で、レアな共通する場所にお互いに通っていることがわかってから、ぐっと心が近くなったことは鮮明に覚えています
出会いを期待していない場だったからこそ、運命的な?ことを感じた効果もあったかもしれないですね。笑

そういった類似性を見つけていく中で、より親しみを感じ、相手への興味が深まっていくものですが
共有する時間が増え、日常的な生活を継続していく中で、合わないこと、嫌だなと思うこと、理解できないことなど「相補性」も発生するものです。

よく私はパートナーとの関係性においてクライエント様へお伝えしていることがあります。

数十年、別々の歴史を刻んできた相手と、その数十年の歴史全てをすぐに理解しあうことはできません。
どんなに似ているところ、居心地が良いところがたくさんあっても、個々の価値観や生きて来た歴史の中で培ってきたものを
全て素直に受容することはできないことが現実的ではありますが、それでもお二人が出会った意味。。。ですよね。
相反するものをもっているこそがお相手の魅力であるのかもしれないですし、それを自分の思い通りにしようとすると
お相手の魅力が半減してしまうこともあります。
ただ”我慢をしましょう”と言っていることではなく、譲歩できること、人としてできないこと、そういったことを話しあえて歩み寄ることができてこそ、本当の意味での深いつながりが生まれると思います。お互いに違っているからこその魅力をみつめてみてください」

相反するものを持っている相手との相補性の関係が意味するものは、お互いを成長させ、より良い関係を築き上げるきっかけにもなると
長年、心理師として携わっている中でも自分自身の経験からも感じるのです。

違いや嫌なことをどう受け止めあえることができるか

先日、所属精神科医のT.Sより突然のカミングアウト(!?)とコロナ離婚についての体験談を交えたコラムを公開させていただきました

【メンタルヘルス】精神科医が “コロナ離婚” から学んだこと
https://odakachie.com/psychology_column/10491/

原稿チェック段階から、「うん。うん。そうだよね。そこなんだよね。」と頷けることが多々ありましたが
公開中の記事の中で、特にこちらの見出しと、記事内のコメントに「よくわかるよ。。。」と思いました。

<所属精神科医T.S・コラム記事より抜粋>

お互いが多くの点で似ていることより、違いに向き合えるかが大事
健やかな時より、病める時の方が大事
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結婚式の誓いの言葉で、「健やかなる時も 病める時も…」というのがありますよね。

僕が今回の経験で一番痛感したのは、健やかな時よりも病める時の方が遥かに重要だということです。
________________

”結婚をするくらいの関係になる相手”は無意識の中で、こういった当たり前にできそうで、当たり前にできないことに対し
本当に大切に思えているからこそ、向き合う意識を持つことができます。

責任をもって受け止めるくらい大切なパートナーだからこそ
「違いとの向き合い」「病める時の助け合い」ができるのだとつくづく感じるのです。

実は私「離婚後にすぐに結婚をしたい」と思いました。
離婚をしていて説得力がないのですが(笑)、結婚生活(赤の他人との新しい文化を築き上げる生活)が最高に楽しく幸せだったためです。
そういった経験があったからこそ、お互いを理解しあえるパートナーと出会い、ともに人生を歩むことができると思っていました。

ところが。。。
まさにぶつかった壁が
・違いと向き合えない
・病める時に助け合えない
ここでした。

元夫とはお付き合い2年、結婚生活10年、12年間の生活の中でこの2つは当たり前のようにクリアしてきていたことであり”当たり前”にできることだと思い込んでいました。
また、長年にわたり恋愛を一切せずにしてきましたため、世の中の恋愛事情や私自身も関わる人間関係が変わってきたことなどから、離婚後に久々に男性とお付き合いをすると驚きの連続でした。
(恋愛のカウンセリングはできていましても、自分自身はできていないことばかり。。。それも自分を観察しながら面白くも感じました。離婚して11年半。。。本当にお腹いっぱいの経験をして参りました。汗)

楽しいことや共通して嫌なことと”類似性”と向き合うことができましても
相手の価値観、自分とは違う考え方の”相補性”に対する向き合い
違いや嫌なことをどう受け止めあえることができるか「違いとの向き合い」「病める時の助け合い」を拒む傾向がある方が多いことに気が付きました。

相性やお互いの感覚がそこまで歩み寄るほどの相手ではなかったのかもしれませんし
経験や学びとしてのための出会いやご縁であり、お互いにパートナーとして着地するべき人ではなかったためかもしれません。

もちろん楽しいことばかりの毎日であればとても幸せなことではありますが、病める時にお互いを助け合えることこそ
本当の意味でのパートナーであるということも学び、そういった本質で繋がり合える出会いは人生の中で本当に貴重なものであると改めて感じます。

コロナ禍においてパートナーとの関係性におけるご相談は増えており、2020年秋頃から男性、2021年に入ってからは女性からのご相談のご対応が多くなっています。
「#STAY HOME」と要請が出てから、男性の場合は今までご自宅にここまで長時間いることはなかった。ご家族や奥様(彼女)とどう過ごしたら良いのかがわからない。決して仲が悪いわけではなくても居場所の確認作業のためにご相談にいらしていました。
また、女性の場合は「コロナ婚」「コロナ離婚」を考えたものの「それは今なの?」「タイミングは?」とゆっくり考えられた先におひとりでは気持ちの整理がつかずに時間を置いていらっしゃる方など

「自粛生活」を強制的な自粛と捉えずに「自分とここまで向き合うことは今までなかった」「見て見ぬふりをしていたこととそろそろ向き合わないとと感じた」とおっしゃる皆様が、一歩を踏み出される姿を見守りながら、日々そっと背中を押したり、ともに立ち止まって考えたりさせていただいております。

私自身もパートナーとの在り方は色々と考えるきっかけにもなっております。
本当に居心地のよいパートナーとの関係性について、皆様も主体的な自粛時間の中でご自身と対峙なさってみてくださいね。

毎年、夏になると「ひと夏の恋」「夏の出会いを長続きさせる秘訣」といったうきうきする恋愛心理に関する取材などが多いですが
去年からはそういった取材はなく、コロナ禍における夫婦関係やパートナーとの育み方など、ややシリアスな内容のご依頼が多くなったなぁと感じる今日この頃です。

7月も終わりに近づいていますね。8月も心身ともに健やかに感染には十分お気をつけてお過ごしください。

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