COLUMNコラム

【こどもまんなか社会を目指す】②こども政策とこども家庭庁が大切にする3つの姿勢

こんにちは、所属カウンセラーの古宇田です。

前回は、「こどもまんなか社会」を目指すために設置された、こども家庭庁の成り立ちや役割についてお伝えしました。今回はこどもに関連する政策や、こども家庭庁が大切にする姿勢について一緒に考えていきたいと思います。

前回のコラムはこちらからご覧になれます。
【こどもまんなか社会を目指す】①こども家庭庁の成り立ちと役割

 

【こども政策で大切にすること】

基本方針では、こどもに関わる政策を進めるときに大事にすることを6つあげています。

①こどもや子育てをしている人の目線に立った政策を作ること
こどもは、周りの人に支えられながら、自分のことを決めたり、意見を伝えたりする主体です。こども家庭庁は、こどもの声をしっかりと聴いて、こどもにとって一番いいことは何かを考え、仕事をします。加えて、こどもや若者の社会との関わりを応援します。

一緒に住む家族の人数が少なくなったり、地域での助け合いが減ったりして、子育てが大変な家庭が増えています。子育てをしている人が、負担や不安を感じることが減り、ゆとりをもってこどもと向き合うことができると、こどものより良い成長につながります。そのため、子育てをしている人の意見も聞きます。

②すべてのこどもが心も身体も健康に育ち、幸せになること
児童の権利条約の内容に従って、以下の取り組みをします。
・すべてのこどもが、命を守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるようにします。
・こどもにとって何が一番良いかを考え、決めたり、行われたりするようにします。
・こどもは、自分に関することには自由に意見が言えるようにします。大人はその意見をこどもの年齢や成長に合わせて、よく考えるようにします。
・すべてのこどもは、一人の人として大切にされ、どんな理由でも差別されないようにします。

こどもの成長を支援できるように、妊娠前から大人になるまでの間、健康や生活を支え、教育を受けられるようにします。

すべてのこどもが、安全で安心して過ごせる居場所を持ち、いろいろな体験ができて、幸せな状態で成長していけるようにします。そのために、家庭、学校、職場、地域などのすべての人が協力します。

性別に関わらず、すべてのこどもが、自分の可能性を広げていけるようにします。

③だれひとり取り残さないこと
虐待や貧困など困難な状況にあるこどもを含めて、すべてのこどもが取り残されることのないようにします。そして、こどもが社会に参加できるようにします。

④政府の仕組みや組織、こどもの年齢によって、こどもや家庭への支援がとぎれないようにすること
こどもが抱える困難は、単純ではありません。いろいろなことが重なって、不登校、ひきこもり、非行などにつながってしまいます。

いじめ、不登校、ひきこもり、非行などは、こどもからのSOSかもしれません。家族にも、悩みがあるのかもしれません。

こどもの抱える困難を解決するには、いろいろな専門家が協力することが必要です。これまでは、こどもの年齢によって、こどもや家庭への支援がとぎれてしまうことがありました。こども家庭庁では、それぞれの状況に合わせて、支援がとぎれないようにします。

⑤こどもや家庭が自分から動かなくても、必要な支援が届くようにすること
困っているこどもや家庭ほど、助けてと言うのが大変だったり、相談できることを知らなかったりすることがあります。こどもを支える人が、こどもや家族がいる場所に行く、SNSなどで自動的にお知らせが来るようにする、といった工夫をします。

⑥こどもに関する調査・データを集め、それをしっかり政策に活かすこと
こどもの考え、こどもや家庭を取り巻く状況、こどもを支える団体などについて集めた調査・データを政策に活かします。また、数字だけではなく、こどもの言葉なども大切にします。

 

【こども家庭庁が大切にする3つの姿勢】

①こどもの目線、子育てをしている人の声を大切にすること
こどもの声を聴くことは、こどもを大切にする第一歩です。こどもの意見が積極的かつ適切に反映されるよう取り組むことが必要になります。

②地方自治体(都道府県・市区町村)と協力すること
こどもや子育てしている人に身近な地方自治体とよく話し合って協力していきます。学校や家庭以外の居場所づくりに取り組むことでこどもを見守る環境を増やすことが期待されます。

③NPOや地域の人たちと話し合い、協力すること
こどもや若者、子育て支援を行っている社会の問題に取り組んでいる民間団体のNPOや地域で活動している人たちとのつながりを強くし、話し合い、協力します。こどもと近い目線・価値観で対応することができる「お兄さん」「お姉さん」的な支援者による支援も必要です。

 

【終わりに・・・】

今回はこども家庭庁が取り組むこども政策や大切にする3つの姿勢についてご紹介しました。

「こどもまんなか社会」とは、単にこどもだけが主役ではなく、こどもを取り巻く環境や、その家族、地域、さまざまな分野での協力が必要になってくるのだと改めて考えさせられます。こどもに関わる人、すべてが主役なのではないでしょうか。

次回コラムでは、こども家庭庁の体制についてお伝えします。こども基本法にも触れていきたいと思います。次回も楽しみにしていてください。

【参考資料:「こども家庭庁について」内閣官房こども家庭庁設立準備室・2022】

【こどもまんなか社会を目指す】コラムシリーズはこちらからご覧になれます。
【こどもまんなか社会を目指す】①こども家庭庁の成り立ちと役割
【こどもまんなか社会を目指す】③こども家庭庁の体制
【こどもまんなか社会を目指す】④子ども基本法とは・・・

コロナ禍に限らず、さまざまな社会生活の変革という過渡期での不安やストレスは、さまざまな形で表出されることがあります。ポジティブな考えを持つきっかけとして、そして安心・安全な人との関わりを通して生きる力を養うサポートもカウンセリングの一側面とも考えています。子育てや子どもの抱える不安やストレスに関してのご相談もお受けしております。

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Writing by古宇田エステバン英記

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