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③「がんばり表」における目標の数と具体的な決め方

こんにちは。所属カウンセラーの船山です。

やっと少しずつ普段の生活に戻ってきましたが、まだまだ油断はできない状況ですね。
学校や幼稚園なども始まりましたが、楽しみにしている子と、そうではない子の差も出てくる頃かと思います。

「自分は予防をしっかりしているのに、話しかけてくる子たちが手洗いうがいをしていない」
「学力についていけずに、登校したくなくなる」
「元々不登校であったため、学校が始まったという事実が精神的な負担となっている」

など、様々な影響が考えられる時期でもあります。

そのような時こそ、この記事で紹介している「がんばり表」をご家庭で取り入れて頂いてみても宜しいかと思います。

上記1つ目の例について、「がんばり表」を取り入れるとすると
「自分はしっかり手洗いうがいをする」
という目標を立てれば、他人の行動ではなく自分の行動に目を向けることができたり、「自分は毎日しっかりできている」ということを視覚的に確認でき、1つの安心材料になります。

是非「がんばり表」を、色々な場面でご活用してみてください!

<「がんばり表」シリーズ記事>
「がんばり表」を取り入れて、楽しく子どもの課題を解決しましょう
「がんばり表」における目標設定のコツ

今まで数回に分けて「がんばり表」の正しい使い方やポイントをお伝えしているため、今回初めて記事をご覧になる方は、上記URLから過去の記事もご覧くださいませ。
順番にお読みいただくことで、「がんばり表」がどのようなツールなのか、よりお分かりいただけるようになっております。

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前置きが長くなりましたが、今回は「目標の数と具体的な決め方」についてお伝えさせていただきます。

私が実際に現場で使用する際、大切にしていることが、「子どもの自己肯定感を下げずにどこまで一緒に頑張れるか」です。

「がんばり表」を使用することで、お子様自身の課題の出現度が減り、よりよい生活を送ることができます。

しかし、クリアできない課題をいくつも掲示されてしまうと、やる気がそがれるだけではなく「なぜ自分はできないのか」
「できない自分が悪いんだ」
など、自分のことを責めてしまい、自己肯定感が下がってしまうこともあります。

私は「自己肯定感」にも着目し、お子様が無理なくクリアできるレベルの課題に対し、
自信をつけながらクリアし、親子で楽しめるツールとして使っていただけることが、「がんばり表」の最大の魅力だと感じています。

そのため、この後説明する
「目標の数」
「決め方」が大切になってくるのです。

【目標の数について】

目標は1つか2つくらいが、お子様が無理なく取り組める範囲です。

目標を多くしてしまうことで、その日のノルマが多いと感じてしまい、生活が窮屈になったり、「がんばり表」がメインの生活になってしまうことがあります。

まずは1つか2つクリアしやすいものを設定すると、やる気に繋がったり、「がんばり表」を長く続けられるようになります。

1つ目の目標は「5~7割」できているもので、より定着させたいこと。
2つ目の目標は、時々できているけれど、もっと増やしたいこと。

▽キーワード
①「5~7割」できている、より定着させたい
②時々できているけれど、もっと増やしたい

どちらも「すでにできている行動」であることが大切です。
前回の記事でもお話ししましたが、目標行動の出現度を上げるための方法が、「がんばり表」です。
全くできていないことをできるようにするためのものではないため、この点に留意しましょう。

2つの目標を同時に取り組めるお子様であれば、挑戦してみた方がいいと思いますが、中には『1つの指示』の方が入りやすいお子様もいらっしゃいます。
また、新しい環境に慣れることが苦手なお子様や、新しいリズムに乗ることが苦手なお子様もいらっしゃいます。

そういった時は、1つの目標から始めて、なるべく生活リズムを崩さない配慮をしたり、少しずつ「がんばり表」に慣れてもらうことが優先となります。

そのため、「5~7割」できている行動を1つ、目標にすると、クリアしやすいという楽しさから「がんばり表」を受け入れられることが多いです。

【目標設定の具体的内容】

前回の記事では、「目標設定のコツ」についてお伝えしましたが、今回は「どのように目標を決めたらいいか」について、具体的な内容をお伝えさせていただきます。

まず一番大切なことが、子どもと話し合う時間を作り、親子で一緒に目標を決めることです。

目標は「行動」についてで、「具体的」に、「(子どもが)克服したいと思っている行動」にします。
「~しない」という形にはしないことが大切です。

誰が見ても、できているか否かがはっきりわかるような具体的な行動にしておくと、後々親子でのすれ違いの原因になることが減ります。
(お子様は「できた」と思っているが、保護者から見ると「できていない」となってしまい、シールを貼るかどうかで意見が食い違う等)

例:×暴力を振るわない→イライラしたら部屋に行く
×勉強を頑張る→プリントを3枚やる

目標設定の際に大切なのが、『目標は保護者が独断で決めない。お子様と必ず話し合って決める』ことです。

保護者に「決められた」とお子様が感じてしまうと、強制されているように感じることがあり、意欲が上がらない日が出来てしまいます。

また、できなかったことを「勝手に決められた目標だから」と保護者のせいにしてしまい、自身が課題と向き合うことを避けてしまうことがあります。

お子様が「自分で決めた」という感覚があると、自身の課題として取り組みやすくなり、保護者と一緒に協力して課題の解決に取り組んだという体験にもなります。

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次回は「興味を持って取り組める工夫、ご褒美の設定」について記事を更新する予定です。
お子様が興味を持って「がんばり表」に取り組めるための工夫や、
具体的にどんなことをご褒美に設定したらよいかについて、お伝えさせていただきます。

「子どもとの話し合いがうまくいかなかった」「目標の数がどうしても絞れない」など、
具体的にお困りのことがございましたら、メールカウンセリングをご活用して頂くのも1つの方法です。

どんなことでもお気軽にご相談くださいませ。

ご興味がある方は、弊社ホームページをご覧ください。
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